2020年、大学入試が「激変」する
〜特に英語は大変革。求められる「スピーキング」能力

石川 一郎

カタツムリに意識はあるか?

先述したスピーキング問題のように、一つのテーマを広く深く掘り下げて思考して論述していく問題です。それが、海外の教育の文化なのです。その良し悪しは別にして、グローバル人材育成には、知識を詰め込むだけではなく、論理的思考や創造的思考を駆使する海外のテストの文化を受け入れざるを得ません。

オックスブリッジに進学するには、たとえば「カタツムリに意識はあるか?」というシンプルな問いにノート50ページくらい書き込めるタフな思考力が要求されます。

拙著の2020年の大学入試問題』(講談社現代新書)では、2020年に大学入試問題がどうなるかを大胆に予測してみました。参考になったのは、海外とくにイギリスの大学入試問題です。

そして実は慶應義塾大学医学部の小論文や東京大学の海外帰国生対象の入試問題、京都大学の小論文など多くの入試問題にヒントがあることも明らかにしています。

中学、高校時代から、学び方や問題意識を大きく変えていかなければ2020年からの大学入試には対応できなくなるでしょう。でもこれは悪い変化ではありません。

従来が大学入試のための「学び」だったとすれば、これからは、ようやく、大学に入ってから、さらに社会に出てからも、ためになる「学び」に変わるのですから……。

石川一郎 ( いしかわ・いちろう)   かえつ有明中・高等学校校長。1962 年東京都出身、暁星学園に小学校4年生から9年間学び、85 年早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒。暁星国際学園、ロサンゼルスインターナショナルスクールなどで教鞭を取る。2006 年4月かえつ有明中高等学校教頭、15 年4月より現職。「アクティブラーニング」をかえつ有明中高で実践、2011 年に教師の研究組織「21 世紀の教育を考える会」を立ち上げ幹事を務める。2月に2020年の大学入試改革で学び方をどう変えるべきかを明らかにする『2020年の大学入試問題』(現代新書)を上梓した