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病理医が主人公の医療漫画『フラジャイル』はこうして生まれた

現代ビジネス編集部 プロフィール

自分の仕事の格好良さに、気づいてほしい

『フラジャイル』を通じて病理医という仕事にスポットがあたり、理解が広がるのは、その世界を覗かせてもらった僕にとってもうれしいことです。ですが、『フラジャイル』は病理医紹介漫画ではありません。僕がこの作品で書いているのは「誇り」であり、信念やプライドを持ち、自分に正しくあろうとする人たちです。

背負った大きな責任に応えようとする岸のような人間を、僕はカッコイイと思うんですね。

しかも、彼がいる場所にはスポットライトが当たらない。実際、病理医が常駐する「病理診断室」は、だいたい病棟の一番奥や、電気も付いていないような暗い地下室にあります。患者が訪ねてくる場所ではないからです。それを実際に目にすると、「こんなところで働いているのか」と驚くような場所です。

華やかな舞台でもないし、注目や喝采を浴びることも、まず、ない。しかし、そこにだってヒーローはいる。むしろ、誰も知らないヒーローの存在こそが、卓越した何かを作る大きな鍵になっているような気がします。

『フラジャイル』の岸京一郎や宮崎、あるいは火箱のことを「格好いいな」と思ったなら、きっと自分の仕事の格好良さも、見つけることができるはずです。