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やっぱり危ない!?
「糖質制限ダイエット」第一人者が急死した

真っ二つに分かれる評価
週刊現代 プロフィール

糖質摂取を減らすと主な栄養素は脂肪とたんぱく質になり、食後の血糖値は上昇しません。この場合、肝臓でアミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作るので低血糖にはなりませんし、その際一定のエネルギーが消費されるので寝ている間に痩せていくのです。

さらに脂肪が分解され、脳や体のエネルギー源となるケトン体の血中濃度が、非常に高くなる。つまり糖質を摂らなくとも脳はちゃんと働き、体重はどんどん減少するのです」

その後、桐山氏は同じく肥満で糖尿病を患う中年男性たちと「おやじダイエット部」を結成。皆で集まり楽しく食事をしながら、我慢せず痩せるダイエットを実践してきた。その活動を綴った『おやじダイエット部の奇跡』はシリーズ化され、テレビでも取り上げられた。

糖尿病も改善され、体も軽くなったはずだった……。にもかかわらず、なぜ今回のような事態が起こったのだろうか。

「桐山さんは亡くなるまで、糖質制限をずっと続けていました。リバウンドもなく、体重をキープされていましたね。痩せて健康になったはずなのに、なぜ急に亡くなってしまったのか分かりません」(前出の知人)

糖質制限ダイエットの旗手であった桐山氏が亡くなったことで、誰もがこの食事療法に「不安」を覚えてしまうのは、当然のことだろう。

真っ二つに分かれる評価

現在、糖質制限ダイエットについては、専門家の間でも肯定派と否定派、真っ二つに意見が分かれている。

京都大学大学院の森谷敏夫人間・環境学研究科教授はこう警鐘を鳴らす。

「糖質は摂らないほうが良いと言う医者がいますが、これは大きな間違い。そもそも医学部には栄養学を学ぶ機会がないので、食生活に関する知識が不足している医者が多いんです。ラットの実験では糖質を摂らなくても問題ない事が証明されているので、多くの医者は人間の体にも当てはまると言うのですが、それは無理がある。ラットと人間では脳の大きさが全然違うんですから。

言っておきたいのは、脳を動かすエネルギーは100%、『糖』だということです。炭水化物を食べずに、脳を正常に保つためには、一日に大量のたんぱく質や脂質を摂らなければなりません。数kgもの肉を食べ続けることは現実的じゃない」

とはいえ、痩せれば血糖値も下がり、健康になるのではないか。

「痩せたのは脂肪が落ちたからではなく、体内の水分が無くなっただけなんです。糖エネルギーが不足すると、それを補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えて脳に送ります。その時に水分を使用するので、体重が落ちるんです。でも脂肪は減っていない。