岩泉ヨーグルトが大ヒット!「稼ぐ第三セクター」岩泉ホールディングスの挑戦

第三セクターが地域経済の中核

第三セクターと言えば、全国の自治体のお荷物になっているケースが圧倒的に多い。そんな中で、「攻め」の経営で地域経済の中核企業体になろうとしているところがある。岩手県岩泉町の「岩泉ホールディングス」だ。

岩泉町は盛岡の東に位置し、太平洋岸にまで広がる人口1万人ほどの町。鍾乳洞の龍泉洞が有名だが、最近では「岩泉ヨーグルト」で知られる。「岩泉ホールディングス」の名前の通り、それまで4つあった三セクを子会社化し、持ち株会社として今年、1月末にスタートした。

バラバラだった三セク会社を一体運営することで効率化を進める一方、積極的な設備投資に乗り出し、町の中核企業体として成長させることを狙っている。三セクを持ち株会社化したのは全国で初めてという。

ホールディングスの傘下で子会社化したのは乳製品製造販売の「岩泉乳業」、道の駅などを経営する「岩泉産業開発」、キノコ製造販売の「岩泉きのこ産業」、ホテル経営の「岩泉総合観光」の4社。ホールディングス株の90%は町が保有する形とし、1月27日に登記を完了した。

もともと三セク4社の事業は善戦していた。岩泉乳業は6年ほど前に開発した「岩泉ヨーグルト」がヒット。濃厚な味わいと、独特のもっちりした食感でファンを獲得した。

全国200のホテルや岩手県内外のスーパーなどに出荷。インターネットでも買える。最近では6割が県外に出荷されている。売上高は10億円を超え、経常収支は8400万円の黒字に達していた。

また、岩泉きのこ産業は年間1000トンのシイタケを生産、9割近くを首都圏など県外に出荷している。売上高は8億7000万円、8600万円の黒字だった。

4社合計で売上高36億円、350人の従業員を抱える。ホールディングスとなったことで、村役場の180人を超え、町内最大の事業体になった。