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 鳩山政権が成立を目指している郵政改革法案について、ルース駐日米大使とリチャードソン駐日欧州連合大使から警告の書簡が政府に届いた。ゆうちょ銀行の預け入れ限度額、かんぽ生命の保障限度額を引き上げることに対して、民間金融機関との公平な競争条件を損ない、世界貿易機関(WTO)協定に違反する可能性があるというのだ。

 実は、WTO協定違反の可能性は関係者の間で早くから知られていた。

 「郵政改革の基本方針」(10月20日に閣議決定)には、ゆうちょ銀行とかんぽ生命に対して政府出資を行うこと(限度額の引き上げではない)、「銀行法と保険業法に代わる新たな規制」を設けることが書かれている。

 これについて昨年11月20日、みんなの党の山内康一代議士が、民間との公平な競争条件を保てなくなるのでWTOへの提訴などで金融摩擦が起こる可能性があると指摘している。

 だが、当時の民主党はノー天気で、山内代議士に対して、金融摩擦の懸念はないと自信満々に回答していた。

 しかし、銀行法と保険業法に代わる新たな規制を設けると金融摩擦が避けられないことに民主党もどこかの時点で気づき、規制の新設は諦めたのだろう。その後、政府から断片的に出される情報では、現行の銀行法と保険業法を適用することになっていった。ただし、いったん閣議決定した内容を変更するのは大変なので、こっそりと事実上の変更をした。

 そのため、マスコミもこの点をしっかり報道できておらず、国民の知らないうちに閣議決定が変えられてしまうという結果になった。そして、新規制の代わりに限度額の引き上げが焦点になったのである。

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