はじめての「マイナス金利」 〜預金・年金・住宅ローン…今あなたがすべきことマネーの常識がひっくり返った!

2016年02月15日(月) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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もう5年後にはもらえないかもしれない。年金は「繰り上げ」でもらえ

まちがいなく破綻する

「今回のマイナス金利政策の導入で、年金の運用が困難になる危険性があります。

国民の年金積立金およそ140兆円の巨額資産を預かって運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、資金の約35%を日本国債に充てています。その利回りが低下するわけですから、目標の運用利回りを達成するためには、国内外の株式や外国債券でよりリスクの高い運用が必要になる。

しかし、それだけのリスクに見合ったリターンが見込めるかどうか、甚だ疑問です。その中で、国債の利回り低下は確実に起こります。年金の運用リスクがこれまで以上に高まることは間違いないでしょう」(日本リサーチ総合研究所主任研究員・藤原裕之氏)

実際に、GPIFが今年度の第2四半期で7兆8899億円の損失を出したのは周知のとおり。今年に入ってからの日経平均株価の下落で、一説には16兆円を溶かしたとも言われる。

安倍政権下で株価下支えのために、国内株式での運用比率を12%から25%へと倍増させた「リスクを取る」運用が裏目に出た格好だ。

運用の失敗は年金財政を傷ませる。厚生労働省が一昨年に行った検証では、「最悪のケース」を想定すると、今から35年後の'51年に年金積立金が枯渇し、年金財政が破綻すると試算している。

しかも、この想定はいささか楽観的だ。試算では、厚労省は長期的な経済の見通しを「物価上昇率0・6%、実質賃金上昇率0・7%」と想定している。

しかし、日銀の黒田東彦総裁は2%の物価目標を掲げるが達成の見通しが立たず、現在は0・5%程度と言われる。実質賃金も、直近の調査では0・4%減少と、上昇の気配がない。

つまり、現在の経済状況の延長線上で考えるなら、年金財政は'51年を待たずに必ず破綻する。藤原氏が言うように、その時計の針をさらに早めるのが、「マイナス金利政策」ということだ。

だったら、年金は早めにもらってしまえ。経済評論家の森永卓郎氏は筋金入りの「繰り上げ受給」論者だ。その森永氏が言う。

「今のままでは将来的に受け取れる年金額が今よりも減る可能性が極めて高い。最悪のケースは、年金の支給が70歳になることです。

70歳まで働ける勤め先があって、かつ元気に働ければまだいいですが、そうでなければ10年間も無収入状態になります。そのときに悔やまないためにも、年金はもらえる年齢になったら、すぐにもらうことを私はおすすめします」

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