中国
習近平、ついに悲願達成!
人民解放軍を「自分の軍隊」に改造、その全貌を明かす

これから新たな『長征』に乗り出す
〔PHOTO〕gettyimages

2月8日から13日まで、中国は春節(旧正月)の大型連休だった。

習近平主席にとって、中国共産党のトップに立って迎える4回目の春節だった。北朝鮮がこのところ「大暴れ」しているので、習近平政権も大揺れの正月だったかと言えば、そうではない。

思うに習近平主席にとって、今年が最も安らかに迎えた春節ではなかったか。それは、習近平主席が最も重要視する200万人民解放軍を、「自分の軍隊」に改造することに成功したからである。

「戦争ができ、戦争に勝つ」軍隊の誕生

春節を一週間後に控えた2月1日午前10時、新調した人民服を着た習近平主席が、満足げな表情を浮かべて、「八一大楼」の大ホールの壇上に立った。

「八一大楼」は、8月1日の人民解放軍創建記念日の名を冠した国防部の施設で、長安街沿いの軍事博物館東側に位置する。建築面積9万255㎡、地上12階、地下2階建てで、1997年に人民解放軍を統轄する中央軍事委員会のオフィスとして建てられた。

習近平主席は1979年、26歳の時に、元人民解放軍幹部だった父・習仲勲の命令で、中央軍事委員会のオフィスで働くことからキャリアをスタートさせた。以後、中央軍事委員会主席に収まった現在に至るまで、そのキャリアの大半で、軍務を兼務してきた。

このような政治家は、中国では他にいない。おそらく本人は、常に半分軍人のような気で、キャリアを歩んできたのだろう。

ホールに響き渡る国歌斉唱の後、各戦区の軍旗の発布が行われた。習近平主席は、下記の区分を発表し、10人の将軍に、軍旗の発布と辞令交付を行った。

○東部戦区(南京駐在、海軍の過半数、空軍の3分の1、陸軍の4分の1)
所轄地域:上海市、江蘇省、浙江省、福建省、江西省、安徽省。東シナ海、日本、アメリカ、台湾
司令員:劉粤軍 政治委員:鄭衛平
○南部戦区(広州駐在、海軍と空軍中心)
管轄地域:広東省、広西チワン自治区、海南省、湖南省、湖北省。南シナ海、東南アジア
司令員:王教成 政治委員:魏亮
○西部戦区(蘭州駐在、陸軍中心)
管轄地域:雲南省、チベット自治区、四川省、重慶市、新疆ウイグル自治区、青海省、甘粛省、寧夏回自治区、陝西省、貴州省。南アジア、中央アジア
司令員:趙宗岐 政治委員:朱福煕
○北部戦区(瀋陽駐在、陸軍中心)
管轄地域:黒竜江省、吉林省、遼寧省、内モンゴル自治区。朝鮮半島、ロシア、モンゴル
司令員:宋普選 政治委員:褚益民
○中部戦区(北京駐在、陸軍中心)
管轄地域:北京市、天津市、河北省、河南省、山東省、山西省。
司令員:韓衛国 政治委員:殷方竜

10将軍は、厳粛な表情で、習近平主席に向かって敬礼した。

続いて、習近平主席が訓令を述べた。

「本日から人民解放軍に、東部戦区、南部戦区、西部戦区、北部戦区、中部戦区を組織し、連合作戦指揮機構を設置する。これは、党中央と中央軍事委員会が『中国の夢』『強軍の夢』を実現するための戦略的政策であり、全面的な改革措置である。

今回の措置によって、わが軍の連合作戦システムは歴史的な進展を見せ、『戦争ができ、戦争に勝つ』軍隊となり、国家の安全を維持・保護し、重大で深遠な意義を持つようになるのだ。

各戦区は、党の新たな形勢下での強軍の目標と方針を貫徹しなければならない。今後は軍事委員会がすべてを統括し、戦闘は戦区が行う。軍は党の指揮に絶対忠誠を誓い、謀略を図り戦争に勝つのだ!」

政治委員に任命された5将軍がおのおの忠誠を宣誓して、儀式は終了した。

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