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年間なんと800万トン!
日本はいつから「食品過剰廃棄」社会になったのか

「モッタイナイ」はどこへ?
〔photo〕iStock

ひとつの商品に異物が混じっていたら、同じ種類の数万食をすべて捨てる。1日でも賞味期限を過ぎていたら、すぐゴミ箱行き……。食の「常識」がそんな風に変わってしまったのは、いつからだろう。

年間800万トン

まだ夜も明けきらぬ午前4時30分。都内の某スーパーでは、商品の入れ替え作業が行われていた。

店先に、人の背丈ほどの高さに積まれた、青いプラスチックのトレイ。中には、売れ残った弁当や総菜がずらりと並ぶ。

「廃棄する食品は毎日業者さんが回収に来ます。最近は商品管理システムもありますから、驚くほどたくさんの廃棄が出る、というわけではないですが……」(店員)

同じような光景は、全国に星の数ほどあるスーパーやコンビニ、飲食店で見ることができる。

賞味期限切れの鶏肉や、「カレーハウスCoCo壱番屋」(以下ココイチ)で廃棄となった、異物混入の疑いがあるビーフカツなどの食材が、愛知県のスーパーなどへ産廃処理業者によって横流しされていた問題。

多くの国民は、「一度捨てられた食材で儲けるなんて、許せない」と、関係した業者らに激怒している。食材を転売していた「みのりフーズ」(岐阜県)の実質的経営者・岡田正男氏の、

「違法だとは思わない」

「昔は腐ったご飯も洗って食べた」

といった悪びれる様子のない言動も、火に油を注いだ。岡田氏に改めて話を聞くと、こう述べた。

「大いに反省しています。悪気があってしたことではないけど、たくさんの人に迷惑をかけました。

今は倉庫の片付けをしています。妻に言われて、離婚届にも判を押しました。子供からは縁を切られた。これから先、どうやって生きていこうか。期限切れだけど、倉庫には食べ物があるので、工夫しながら頑張ります。

私は8人兄弟の5番目で、小さな頃から腹一杯食べることなんてなかった。だからかな、食べ物を大事にするという意識が身についたんだと思います。期限切れでも保存状態が良ければ、問題ないものもいっぱいある。自分の目で見て匂いを嗅いで、食べられるかどうか判断するんです」