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60すぎたら「風呂場」と「トイレ」に要注意!
真冬のわが家で死なないための生活習慣チェック

〔PHOTO〕gettyimages

寒い夜に、お湯に浸かって疲れを癒やす。冷えた明け方、寝ぼけ眼をこすりながら用を足すーーそんな何気ない日常を襲う「突然死」。その原因は何か。どうすれば危機を避けられるのか。

年間2万人死んでいる

「あの日も夫はいつもと変わらぬ様子で、入浴する前も上機嫌でした。でも、普段は15分ほどで風呂からあがるのに、この日はなかなかあがってこない。それで、大きな声で夫を呼んだのですが、返事がない。もしやと思って風呂場に行くと、顔をうつ伏せにして夫が湯船に沈んでいたんです。

呼びかけたのですが意識がなく、体はダラリとしたまま。慌てて湯船から引き上げようとしたのですが、重くてまったく上がらなくて……」

都内に住む内藤忠幸さん(72歳・仮名・以下同)の最後の姿を、妻の一枝さん(70歳)はそう振り返る。

一枝さんは、近所に住む親戚夫婦を電話で呼び出し、すぐに内藤さんを引き上げた。救急車が駆けつけたものの、搬送先の病院で死亡を確認。溺死と診断された。

「夫は、お酒を飲めない人でした。糖尿病の持病があり、血圧は140台半ばとやや高めでクスリを飲んではいましたが、入院したこともないし、体もほっそりしていました。なので、まさか突然死するなんて……」

こうした入浴中の突然死がいま、大問題となっている。またもう一つ、自宅のなかで突然死のリスクが高いと指摘されている意外な場所がある。

福岡県に住む、神田浩明さん(50歳)は、ある冬の早朝、同居していた父の大助さん(78歳)が、トイレで便器に覆いかぶさるように倒れているのを見つけた。

「すでに脈はありませんでした。病院で頭部の外傷と、脳出血があったとわかりましたが、転んで血管が切れたのか、脳卒中で意識を失って転倒したのか……詳しいことはわかりません」