SMAP解散騒動の辛苦を演技に活かせるか?
『家族ノカタチ』香取慎吾の正念場

『雑居時代』を彷彿とさせるホームドラマ

SMAPの香取慎吾(39)が主演中のTBS『日曜劇場 家族ノカタチ』(午後9時)はタイトルの通り、「家族って何だ?」と見る側に問い掛けるホームドラマ。作風はシチュエーション・コメディタッチで、泣かせる場面もある。

『日曜劇場』の前作『下町ロケット』とは違い、手に汗握る場面はない。しかし、笑えて、泣ける上、清廉な作品なので、ウィークデーを前にした少し憂鬱な夜に合っている気がする。

『家族ノカタチ』は血縁のない者同士が一つ屋根の下で暮らすという設定が下地にある。それにより、家族に大切なのは「血」か「情」なのかを見る側に考えさせ、同時に家族の定義を浮かび上がらせようとしている。過去のドラマでも何度か使われた手法だ。

日本のジャック・レモンとも呼ばれた故・石立鉄男さんの主演作『雑居時代』(73年、日本テレビ)もその一つ。笑わせ、泣かせ、清廉な作品という点も『家族ノカタチ』と同じ。両作品は同じ系譜にあると言える。

石立さんの『雑居時代』の場合、実父が自宅を勝手に売買してしまったため、5人の娘を持つサラリーマン(故・大坂志郎さん)と一緒に住まざるを得なくなり、さまざまな災難に見舞われた。だが、最後には「情」が「血」に勝ち、石立さんと父娘たちは家族化する。

一方、『家族ノカタチ』の場合、香取の新居に実父(西田敏行)が再婚相手の連れ子(髙田彪我)を伴って転がり込んで来るところから物語が始まった。やはり「情」が「血」に勝り、香取は義弟を家族と認めるのか? それはまだ分からない。