ガン・白血病・脳梗塞はまもなくすべて治る!~「死に至る病」の治療はここまで来た iPS、重粒子線、ハートシートなど最新リストつき

2016年02月06日(土) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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実際、抗がん剤が効かなかった肺がんの患者のうち、約20%がオプジーボのおかげでがんが小さくなったという研究報告がある。これは今まで使用されていた他のクスリ(ドセタキセル)に比べて3倍近くも効果が高い。しかも副作用は8分の1だというのだから、まさに夢の新薬である。

iPS細胞が白血病を治す

現代医学は日進月歩。数年前までは想像できなかったような新薬や治療法が開発されて、これまで回復不能だと見なされてきた重病でさえ、治癒の希望の光が差すことが増えている。とりわけ、がんの免疫細胞療法は、外科手術、抗がん剤、放射線に次ぐ第四の治療法として急速に注目を集めている。

新年度より、京都大学再生医科学研究所の河本宏教授の研究チームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使ってキラーT細胞を作り、血液のがんである白血病を治療する研究を開始する。

白血病患者の体内からキラーT細胞を採取し、iPS細胞を作製、増殖させて、再びキラーT細胞に分化させる。これを体内に戻し、がん細胞を攻撃させるという仕組みである。河本教授が語る。

「キラーT細胞はもともとの数が少ない。しかも、免疫チェックポイントの働きで攻撃する能力を失ってしまうものも少なくない。また、通常の方法では取りだしても増殖させるのが難しく、寿命も短いという性質があります。そこでiPS細胞の技術を使って、T細胞を若返らせて、いくらでも作れる技術を開発しようというわけです」

白血病という病気は部分的に治すのではなく、完全に治すことを目指さなければならない。だから体の隅々まで追いかけて攻撃し、がん細胞を全部なくすこともできる免疫細胞治療が有効な病気だといえる。

「免疫を全体的に活性化させる治療法の場合だと、自分の身体を攻撃してしまい、『自己免疫疾患』になる恐れもあります。しかし、がんにだけ攻撃を行うT細胞であれば、活性化しても副作用の恐れは少ないのです」(河本教授)

ハゲも治る時代が来る!

河本教授の研究室では、すでに人のT細胞を白血病のモデルマウスに投与する実験が行われている。通常、白血病になったマウスは2ヵ月程度で死ぬが、実験を行った昨夏以来、いまだ生存しているマウスもおり、明らかに延命効果が見られるという。ただし、人体への応用はもう少し先になりそうだ。

「最速で'19年に治験を行いたいと思います。治験がうまくいけば、'22年頃に一般の患者さんでも治療が受けられるようになるでしょう。

大腸がんや膵臓がん、腎臓がんなど他のがんへ応用するという可能性もあります。ただし白血病と違い、固形がんの場合は、T細胞がきちんとがん組織の中に入り込むかどうかわかりませんし、腫瘍ほどの大きさになるとがん細胞の数は極めて多くなるので治療のハードルが上がります。まだまだ研究が必要ですね」(河本教授)

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