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あのアパホテルが一泊3万円!
爆買い中国人殺到で東京・大阪は泊まるところがない

週刊現代 プロフィール

主要都市では、そういう物品も手に入りやすいですし、仕入れのみが目的であれば、別に高級ホテルの贅沢な雰囲気は必要ない。彼らは、手頃な値段で最低限の設備が整っているところを探そうとするので、出張族のビジネスマンと需要が被ってしまうのです。

混乱のピークだった昨年に比べて、今年はやや落ち着く気もしますが、それでも春節(中国の旧正月)にあたる2月上旬や、国慶節(建国記念日)の10月上旬は、今以上にホテルがとれない状況が予想されます」

実際、円安の追い風を受け、日本を訪れる外国人の数は4年連続で増加。昨年は11月までで、約1800万人もの外国人が日本を訪れた。うち中国人観光客が460万人と、全体の4分の1を占める。

帝国ホテルより高い

苦労人の社長はこの部屋に一泊3万円出すのか〔PHOTO〕アパホテルHPより

こうした需要増に伴って、ビジネスホテルの宿泊料金は加速度的に上昇している。

「ホテルのオーナーたちは『いま儲けないでいつ儲けるんだ』とばかりに、値上げの大号令をかけている。実際、平均客室単価のデータを見ても、東京は対前年比で2000円前後、大阪に至っては3000円程度も上昇しています。それでも、企業の出張旅費の規定は変わらない。これでは、東京や大阪に出張する人は自腹を切らなければ中心地には泊まれません」(ホテル事情に詳しいノンフィクション作家の桐山秀樹氏)

中国人客の増加に乗じて、ここぞとばかりに値上げを続けるホテル各社。なかでも値上げ幅の大きさで話題を集めたのは、やはりアパだった。

約1年先までの料金が閲覧できるアパホテルの予約サイトで検索すると、昨年9月にオープンした「アパホテル新宿歌舞伎町タワー」のシングルルームは、素泊まりで通常1万円台前半。しかし、この部屋が3月から4月の週末には、なんと3万円台に跳ね上がる。同じ部屋、サービスで価格差が2万円。

これでは、もはやビジネスホテルという水準の金額ではない。ちなみに同時期、3万円を出せば、ホテルニューオータニや帝国ホテルなど名だたる有名ホテルに一人で宿泊可能なプランもある。

オリンピックでさらに上昇

あのアパホテルで3万円とは、いくら需要過多とはいえ誠実さに欠けるのではないか。

元谷社長の夫で、ホテルやマンション事業を含めたアパグループ全体を率いる元谷外志雄代表に話を聞いた。