社会保障・雇用・労働

待機児童が増えたのは「働く母」が増えたからじゃない! 白熱の質疑応答で暴かれた安倍総理の「ウソ」

古賀 茂明 プロフィール

働く親は切実な悲鳴をあげている

山尾: 「年齢分布見ないで、子ども預けてるお母さんたちの分布見ないで、何でこんなことが言えるんですか」。

そして、安倍総理の恥をさらすまずい材料が出てくる。

山尾: 「安倍総理は講演でこう言った。『今年待機児童が増えてしまった。安倍政権発足後90万人女性の就業者が増えてたので無理もないことであります。』それに続けて、『その意味で嬉しい悲鳴ではあるのですが、待機児童ゼロは必ず成し遂げなければなりません。』今、総理、どこが悪いと思ったかもしれません。

私はすごい気になりましたよ。待機児童が増えて無理もない、嬉しい悲鳴だと。また、揚げ足取りをするのかと、もしかしたらおっしゃるのかもしれない。でも、これ、本当に、(一瞬沈黙) 私も5歳の息子を預けながら、働いてる母親です。

でも、私よりももっともっと大変な状況で、働いて、子ども育ててるお母さんはいっぱいいます。子どもが保育園に入れないっていうのは、本当に子育て世代とか働く母親にとって、心の底からの悲鳴なんです。嬉しい悲鳴なんかじゃないんですよ。

ホントに感覚がずれてるので、しっかり、このずれをあらためていただいて、責任のある子育て政策を実行していただきたいし、そのためにまずは、この年齢分布、しっかり認識していただきたいと思います」。

山尾議員自身子育てママなので、おそらく、保育園に入れなくて困っている周りのママ友のことが頭をよぎったのだろう。一瞬言葉に詰まるような場面もあった。普段と違い、議場は真剣に聞いている議員が多い。

グーの音もでないとはこのことだ。安倍総理の完敗。しかも、単なる嫌がらせではない。待機児童が増えたのはどうしてかという疑問を根本から問い直す、とても良い質問だ。

この後、質問は、単に保育所を増やしてもダメ、問題は人、そのためには資格試験の回数を増やすとかいう小手先のことだけではダメで、保育士の待遇改善が不可欠だという議論に入る。さらに、そのための予算を削ることはないのか。とりわけ、軽減税率の財源として削減することはないのか、という議論が続いた。

安倍総理は最後まで苦しい答弁を続けなければならなかった。

質問のはじめに、重要な統計的な事実を使って、安倍政権の嘘を暴露したことが大きな力になっていたのが印象的だった。久しぶりに良い質疑を見せてもらった。

古賀茂明「改革はするが戦争はしない」フォーラム4(2016年1月15日配信)より

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