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羽生結弦かイチローか、松井か内村航平か……決定!いま歴史に残すべき日本人100人【スポーツ・学者編】

「有名人」は星の数ほどいるが、50年後、100年後まで語り継がれるのはほんの一握り。後世の人々に「偉人」と呼ばれるのは誰か、議論百出の末に出た結論をお届けしよう。(→【財界・政界編】はこちら

【スポーツ編】イチローか松井か、野茂かダルか、宗兄弟か瀬古か、羽生結弦か内村航平か……日本人の心を最も動かした選手は?

メジャーがひれ伏した

〔PHOTO〕gettyimages

巨人V9の立て役者として比べられてきた、長嶋茂雄と王貞治。かの奪三振王、江夏豊は「王と長嶋、一人ならなんとかなるが、並んでいるから怖い」と評したが、今回も両者への賛辞の声が続いた。ノンフィクション作家の後藤正治氏が言う。

「思い切りよく動き、ダッシュで守備位置につく。何よりここ一番で必ず打つ姿が国民の目に焼きついている。まさにヒーローだった。プロ野球史でただ一人を挙げろといわれれば、長嶋になります」

まさに「記憶に残る男」長嶋だ。だが「歴史に残る」という意味で、今回は王に軍配が上がった。

「王さんは本塁打868本という国際的な記録を持っています。その数字の説得力は揺るぎないもの」(作家の堂場瞬一氏)

「長嶋さんのプレーを自分の目で見て記憶している人は、いずれいなくなる。でも、王さんの記録は何年後でも名鑑に大きく残る」(元NHKアナウンサーの島村俊治氏)

チーム作りの能力も、王が評価される要因だ。島村氏が続ける。

「現在のソフトバンクの盤石の強さを作ったのは、秋山幸二でも工藤公康でもない。王さんです」

メジャーリーグに目を転じると、安打製造機のイチロー、ヤンキースの四番、松井秀喜という二人の打者が並び立つ。

「イチローのあの独特のマイペースさはあまり好きになれないが、王さんと同様、日本で210本、米国で262本と年間最多安打記録(日本は当時)を打ち立て、数字で実力を証明している。その数字を前にしては何も言えない」(前出・堂場氏)

たしかに「数字」ではイチローが優る。だが、松井はヤンキースという世界で最も伝統のあるチームに属し、'09年のワールドシリーズではMVPを獲得。「強いチーム」の中軸であり続けた。今回はその点が評価された。スポーツジャーナリストの折山淑美氏が言う。

「松井はバッティングフォームなどのプレースタイルが、振り子打法のイチローに比べてオーソドックスです。『普通の人の凄み』を感じさせてくれるからファンも親しみを感じやすい」