「反権力はこれでおしまい」『報ステ』後任に冨川アナが選ばれたことの意味
〔Photo〕iStock

古館氏降板で揺れるテレ朝

約12年間にわたって『報道ステーション(報ステ)』(テレビ朝日)の顔を務めてきた古舘伊知郎氏(61)が、3月末をもって番組を去る。4月からの後任は富川悠太アナウンサー(39)が務めるという。

テレ朝の午後10時台の大型ニュース番組のキャスターは、85年に『ニュースステーション(Nステ)』が始まって以来、久米宏氏(71)と古舘氏というフリーの花形アナが務め続けてきた。約30年間、外部の助っ人に頼っていた。局アナで勝負する4月以降の『報ステ』は新時代に入ることになる。

テレ朝にとって『報ステ』が看板番組なのは誰もが知る通りだが、編成戦略上で極めて重要な番組でもある。午後9時台までのバラエティー番組やドラマで一定の成績を上げて、10%以上の視聴率が見込める『報ステ』に継投するのが、テレ朝の勝利パターンだからだ。だから、ときには同9時台までの番組を2時間化、3時間化する。

局アナの富川氏がキャスターに就任する4月以降も独自の勝利パターンは通用するのだろうか?

古舘氏の降板と同時に、ディレクターと構成作家を派遣していた古舘プロジェクトも撤退するので、新生『報ステ』が現在と同程度の支持を得られるかどうかは未知数だ。テレ朝は楽観できず、プライム帯の視聴率争いは混沌化するだろう。

古舘氏の降板は大きなニュースとなったが、降板のサインは早くから出ていた。『報ステ』のキャスターを10年間にわたって務めた後の2014年7月、朝日新聞出版が発行する週刊誌「AERA」のインタビューで、こう述べている。

「もうこれだけやらせてもらっているから、別に明日降ろされても幸せ」(同7月14日号)

わざわざ朝日関係者が読む系列の週刊誌で語ったのだから、本音だったのだろう。

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