民主党
民主党は「ブラック政党」を目指しているのか?~国会論争を聞いていると、ブラック企業と発想が似ているので驚いた
【PHOTO】gettyimages

わざわざ国会で恥をさらさなくとも…

4日からの株式市場は波乱の幕開けだった。結局、5日連続の下落となった(5連敗は戦後初らしい)。海外に目を転じれば、中国経済の先行き不安、北朝鮮の水爆実験、サウジアラビアとイランの中東情勢などなど話題に事欠かない一週間だった。

「騒ぐ申年」という株の世界の格言に引っかけて、波乱という人もいる。データ主義の筆者は、初日5日間の株価は年間の株価にさほど影響ないことを知っている(下図)。プロ野球の開幕戦でペナントレースの行方が占えるはずないので、波乱かもしれないが、そうでもないかもしれない、まだ何もわからないとしか言えない。

さて、同じく4日から国会が開かれている。8日の衆院予算委員会から本格的な論戦が始まったが、早速民主党が賃金と就業者数について、経済の不勉強を晒してしまった。

筆者としては、こうしたことがないようにと、昨年12月21日の本コラム(民主党は雇用政策のキホンすら知らないのか…安倍政権批判のつもりが、自らの経済オンチっぷりを露呈 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47022)で指摘したつもりなのだが、どうも民主党の方は学習能力に欠けているようだ。

そのコラムの要点を簡単に記せば、以下の通りだ。

名目賃金は労使間の交渉で決まるが、物価より硬直的だ。一方、金融政策は物価に影響を与えられる。このため、金融緩和すると実質賃金を低下させることができる。すると、就業者数を増加させることができる。

さらに金融緩和を継続すると、ほぼ失業がなくなる状態となる。そうなると今度は実質賃金も上昇に転じてくる。そして、経済の拡大によって就業者数も増加する・・・。こうした状況は、下の図でのAからCへのシフト、CからDへのシフトとして描かれる。


逆に金融引き締めを行うと、実質賃金が高くなるが、これは上図のAからBへのシフトであるから、この場合、就業者数が減少する。

こうした教科書的なモデルの具体例が、民主党政権と安倍政権の比較である。民主党時代はAからBへのシフト、安倍政権はAからCへのシフトである。これは、以下の実質賃金と就業者数のデータを見ればわかる。

民主党の枝野氏は、上のコラムを読んでいなかったのだろう。今国会で見事に墓穴を掘ってしまった。安倍政権を批判したいがために、就業者数のことを無視して、実質賃金を持ち出してしまったのだ。

上の図は、枝野氏が8日衆院予算委員会で示した実質賃金の推移を示したものだ。筆者の昨年の本コラムの図と同じデータである。筆者のものは傾向線を書いているので、実質賃金について、民主党時代に高止まりしているが、安倍政権では一時的に下がり、最近では反転しつつあるのがわかる。

雇用の経済学の図でいえば、これまでの安倍政権はAからCへのシフトだったが、そろそろCからDへシフトする状態となっているわけだ。

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