ただ英語ができない「だけ」で、日本人は世界でこんなに大損している

私が子供を海外で学ばせる理由

2016年01月05日(火) 田村 耕太郎
ハーバード大学記念教会 〔PHOTO〕gettyimages

英語ができないだけで大損の日本人

私と同様に、子供を幼児期からアジアや欧米のインターナショナルスクールに入れている非英語圏の親御さんたちとも話す機会があるのだが、自分の子供を幼少期から海外で学ばせる理由は、おもに以下の3点に集約される。

・英語を使いこなせるだけでチャンスが全然違う
・教師と施設の質が段違いにいい
・逆に強い母国愛を持つようになる

英語が話せない、書けない、ただそれだけでどれほど多くの日本の高度人材が世界でチャンスを失っていることか。

世界で最もハイレベルなグローバル金融・経済会合であるミルケン・グローバル・カンファレンス(MGC)に日本人リーダーをスカウトとする仕事をしている私は、「世界レベルで活躍できる日本人は相対的にどんどん減っている」という印象を持っている。

実質的な数は微増しているかもしれないが、アジア新興国を含めた多くの国々から、そういう人材がどんどん輩出されており、それを加味すると相対的に存在感が薄れているのだ。私は今までずっとその変化を見てきている。

友人がアメリカの名門校の学部生の選考委員をやっているのだが、彼はこう言っていた。

「日本の超エリート高校出身でも、数学五輪の金メダリストでも、もうアメリカの名門大学には入りにくくなってきている。ほとんどが英語の問題だ。うちの大学は世界中からさらに高度なアプリケーションが集まりつつあり、競争率も競争の質も高まり、英語が日本の高校レベルのままでは絶対に突破できない」

「私も高校まで地方の公立校にいてハーバードに合格したんだから大丈夫」という日本の某大学幹部のご婦人がいたが、時代が違う。彼女が受験した当時とは競争率も競争の質もケタ違いに今の方が高い。もし今受験したら当時の彼女は合格できない可能性が高い。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。