現代新書

外国人が絶句する日本の家族習慣〜父親が幼い娘と一緒に風呂に入るなんてアリエナイ!

鴻上 尚史

「娘と一緒に風呂」問題では日本が孤立

「親子が一緒に寝るかどうか」に続いて、「父親が幼い娘と風呂に入るかどうか」で大激論が起こりました。

「川の字になって寝る」ということに関しては、アジア・アフリカの外国人が「私も日本人と同じだ」と反応しましたが、この問題に関しては日本が孤立しました。

スタジオの外国人が全員、強い拒否反応を示したのです。

フランス人女性は「フランスでは母親とはあるけれど、父親と娘が一緒に風呂に入るなんて絶対にないわ」と断言しました。アメリカ人女性は、「日本の文化としてはいいと思いますよ。でも、外国人としては絶対に受け入れられません。もし私が日本人男性と結婚しても、これだけは絶対に許さないわ」と答えました。

韓国人女性は「母親が公衆浴場に息子を連れていくことはあるけど、女の子が父親とお風呂に入るのは想像すらできません」。中国人女性もうなづきました。

外国人に「男の人は母親と、女性は父親といくつぐらいまで一緒に風呂に入っていたという記憶がありますか?」と質問しました。

「まったくない」と即答したのはアメリカ人女性とイタリア人女性。「父親の裸を見たことはないの」とさらにフランス人女性と中国人女性。

アメリカ人女性もオーストラリア人女性も韓国人女性も父親の裸は見たことがないし、見たくもない(!)と答えました。

メキシコ人男性もシンガポール人男性もイタリア人男性も、母親と入っていた記憶がないと言います。ただ、お風呂で体は洗ってくれた、その時は母親は服を着ていたと。

でも、「父と娘が一緒に風呂に入るのはスキンシップでいいもんじゃないの?」とあらためて訊くと、「赤ん坊の時ならまだしも、2歳になったらもうダメでしょう(フランス人女性は、2歳はもうオールドだと言いました。年を取っているというわけです)」と衝撃的な答えが返ってきました。

親子で一緒に川の字になって寝ることはアジア・アフリカでは普通なのに、3歳とか4歳ぐらいまで(多くの家庭は小学校に入る直前までぐらいでしょうか)父親が娘と、母親が息子と一緒に入浴する一般的な習慣はアフリカにもアジアにもありませんでした。

【*本記事は鴻上尚史『クール・ジャパン!?』「第八章 男と女、そして親と子」からの一部抜粋です】

鴻上 尚史(こうかみ しょうじ)
作家・演出家。1958年愛媛県出身。81年に劇団「第三舞台」を結成し、演劇活動をスタート。87年「朝日のような夕日をつれて‘87」で紀伊國屋演劇 賞団体賞、95年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞を受賞。現在は、プロデュースユニットKOKAMI@networkと新たに若手の俳優を集めて旗 揚げした「虚構の劇団」での作・演出が活動の中心。舞台公演のかたわら、エッセイや演劇関連の著書も多く、ラジオ・パーソナリティ、テレビの司会、映画監 督など幅広く活動。