賢者の知恵
2016年01月02日(土) 小川糸

旅こそが「暮らしの感度」を高めてくれる〜自由をとことん謳歌するベルリンの魅力

モノは少なく、贅沢に暮らすコツ

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これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヵ条小川糸より

私の「ものづきあい」に大きな変化をもたらしたのが、見知らぬ土地で暮らした経験でした。厳しい自然環境の中で遊牧のため「最小限の暮らし」を極めるモンゴル、そして東西分断の歴史を経て「自由」を感じられる街となったドイツの首都、ベルリン。旅するごとに、暮らしの感度が高まっていきます。

おたがいの生き方を認め合うベルリン

ドイツを東西に分断していたベルリンの壁が崩壊したのは1989年。今からたった26年前のことです。

西ドイツへの亡命者が後を絶たないため、東ドイツ政府が全長155kmものベルリンの壁をつくり、人々の自由を抑えつけてきた。

当時20歳だった若者は今46歳で、ベルリンに暮らす人々の大多数が、「不自由な時代」をリアルタイムに体験していました。

だからなのでしょう。ベルリンという街は、「自由をとことん謳歌しよう」という気概に満ちています。

制限の多かった時代を知っているからこそ、「自由はいつでも手に入るものではない」という危機感が人々の心の底にいつもある。その危うさが、「自由」への愛着という色に街を染めているのだろうと想像します。

何をするでもなく公園でのんびり過ごすのが得意(?)なベルリン市民

そして、その「自由」というのは、決して好き勝手していいという意味合いではないのです。

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