丁寧に暮らすために、「楽をする道具」を取り入れる
モノは少なく、贅沢に暮らすコツ

これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヵ条小川糸より

若いころとは違い、今は真剣に「ものづきあい」を考えるようになりました。より“楽に”そして“自分らしく”生きるために、誰のものでもない自分だけの「ものづきあい」をしていきたいと強く思うようになったのです。ともに年を重ねていき、私という人間の輪郭をより研ぎ澄ませてくれる。そんなかけがえのない「もの」に出合うための心がけをお話ししましょう。

実は「楽でありたい」効率主義者

「小川さんって、ストイックな自然派生活主義者なのかと思っていたけれど、違うんですね」

小川糸さん

はい、そうなのです。私、単に「楽でありたい」という効率主義者なのです。

食事やお酒を楽しんだあとの食器洗いは食器洗浄機にお任せ。料理をつくるのは大好きですが、食器の片づけはルンルン気分とはいかなくて。

ふだんの床掃除を担ってくれているのは掃除ロボット。外出しているあいだに掃除が済むように、スイッチを押して、「よろしくね」といって出かけます。ロボットがぶつからないように床にものを置かなくなって部屋が片づくのも、思わぬ効果でした。

ほうきで床をはいたり、丁寧にぞうきんがけをしたり。毎日掃除に時間をかけられたらいいのですが、なかなかそうはいきませんよね。

それに「掃除が行き届いていない」という理由で夫婦喧嘩になったり、家族で過ごす時間にイライラしたりするのも残念です。

自宅が仕事場でもあるので、家事を始めたらきりがなく、執筆の時間を確保する必要もあります。