世田谷一家殺人事件 〜実行犯は今、次なる「超大物」ターゲットを狙っている独自取材でたどり着いた驚愕の事実

2015年12月30日(水) 一橋文哉

一橋文哉賢者の知恵

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私は金田の苛立ちを逆に突いて、厳しく追及した。

以前に彼は、「知り合いの不動産ブローカーを通じてX氏から『宮澤さんとの土地取引の話をまとめたら、儲けたカネの15%を成功報酬として支払う』と持ちかけられ、資金繰りに窮していたので飛びついた。だが、宮澤さん夫妻が拒否し、X氏から『宮澤家に脅しをかけろ』と指示され、李らに協力を要請した」と“自供”していた。

ただ、肝心な点は言葉を濁しており、そこを追及したのだ。

「あなたはXから『宮澤さん一家を殺せ』と言われたのか」

私はX氏の具体的な指示内容を執拗に問いただした。なぜなら、いくら宮澤家が自分の要求通りに従わなかったといっても、黒幕のXが幼子まで殺害を命じるとは思えない。これは宮澤家と顔見知りだった金田の指示か、または李の暴走なのかを確かめたかった。

全く答えない金田に、私は「李にどう釈明したんだ」と問うと、金田はブルッと体を震わせて、こう叫んだ。

「私は見たんだ。李が私の様子を窺っているのを」

「9月頃、かつていた都内の宗教団体の施設に、友人を訪ねて行ったら、そこにヤツがいた。私をじっと見ていた」

「ずっと一緒にいたヤツだ。見間違う訳はない。臭いで分かる」

自信満々に答える金田に、李がその頃すでに死亡していたとの情報があると伝えると、彼は絶句し、逃げるように部屋に入ったのだ。

そして、彼はその翌朝には、着の身着のままで逃亡した。

ついに登場した大物元組長の名前

李の来日と死亡を知らせたのは新宿・歌舞伎町の金融コンサルタントで、昔は山口組系の企業舎弟として知られた瀬戸(仮名)だ。

彼は6年前、李のX暗殺計画の阻止に動いた人物で、日韓の闇社会に独自の情報網を構築し、今回も李が5月頃に要人暗殺の仕事を請け負い、名前と顔形を変えパスポートを偽造し、指紋を変造テープで改竄して極秘入国したとの情報をいち早く入手していた。

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