鳩山内閣大幅改造なら
「岡田官房長官、前原外相」

小沢幹事長、平野官房長官の同時更迭も

 ワシントンで開催された「核セキュリティ・サミット」初日の4月12日夜(現地時間)にオバマ米大統領が主催した夕食会で隣に座った同大統領と鳩山由紀夫首相との非公式会談から3日後、読売新聞(15日付夕刊)など一部メディアが、その内容を明らかにした。

 敢えて指摘するまでもなく、僅か10分間の「会談」(日米双方の通訳を交えたもので正味5、6分)の核心は、ズバリ「普天間問題」であった。

 オバマ大統領はその席で鳩山首相に対し、普天間飛行場の移設先決着が進展していない日本側の現状について強い不満を表明したというのである。

 ところが、鳩山首相はその報道があった当夜、ぶら下り会見で自らが目指す「5月末決着」について、米国、移設先の地元自治体、そして社民党など連立与党の合意を得ることが条件になるとの考えを示したのだ。改めて決着に向けて高いハードルを設定したことになる。

 しかし、5月末までに米国、地元、与党の3者が「納得する移設先」を決めることはほぼ絶望的だ。自らをさらなる窮地に追い込んだのである。無謀と言っていい。

 それでも鳩山首相は、普天間基地の「危険除去」と「機能分散」を図るとして、

(1)米海兵隊が普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備する主力ヘリCH46の過半を鹿児島県・徳之島に移す

(2)キャンプ・シュワブ(沖縄県名護市)の陸上部に600m規模のヘリパッド(離着陸帯)を建設する

(3)沖縄・勝連半島(うるま市)沖を埋め立てて人工島・基地を建設する、

 の3段階案発表を強行することになるだろう。それ以外に、現在までに報じられていない名護市辺野古の南方沖合の浅瀬埋め立て案(そもそもの米側の主張)を落としどころにするかもしれない。

 となると当然ながら、約束した普天間基地の県外・国外移設が実現できなくなり、鳩山首相の政治責任が問われることになる。まさに「5月危機」である。民主党内では早くも首相退陣説が囁かれ始めた。

 だが、鳩山氏ご本人はつい最近、ごく親しい人物に「安倍(晋三元首相)だって1年やったんだよね。僕もそれぐらいはやりたいな」と語っている。何とかこの危機的状況を突破して、総理・代表として7月の参院選に臨みたいという意向のようだ。現時点での筆者の見立てでは、「鳩山退陣」はない。

検察審査会が「小沢氏は起訴処分相当」との判断も

 そこで浮上するのが内閣改造・党人事説である。政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑に問われた小沢一郎民主党幹事長は「嫌疑不十分によって不起訴処分」となったが、検察審査会は4月20日頃に「起訴処分が相当」との答申を公表すると見られている。

 仮にこの答申を受けて東京地検が小沢氏を在宅起訴するようなことになれば、鳩山首相はこれを奇貨として幹事長更迭を決断。同時に決着できなかった「普天間問題」の実質的責任者である平野博文官房長官も更迭し、一部内閣改造を断行するというのだ。

 もちろん、小沢幹事長が自ら「辞任カード」を切ることもあり得る。いずれにしても内閣改造と幹事長人事の合わせ技で乗り切る腹積もりではないか。後任の幹事長に菅直人副総理・財務相を充て、財務相には野田佳彦財務副大臣を昇格させる。

 そして大幅な改造であれば、岡田克也外相を官房長官、外相が前原誠司国交相、国交相に玄葉光一郎衆院財務金融委員長を起用する。さらに先に女性スキャンダルが報じられた中井洽国家公安委員長・防災担当相を更迭し、樽庄伸二衆院環境委員長を指名する。

 そして、いま首相の信任が最も厚いとされる仙谷由人国家戦略相に副総理を兼務させるというものだ。小幅改造であれば、仙谷氏を官房長官に起用、後は国家公安委員長の交代だけである。

 問題は、幹事長の後任人事だ。鳩山主導であれば、仙谷幹事長もあり得る。常識的には小沢氏が推すことになる海江田万里選対委員長代理か、細野豪志組織団体委員長(副幹事長)のいずれかではないか。だが、「小沢切り」で鳩山首相の求心力が回復し、政権浮揚が叶う保証はない。

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