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あの「未解決事件」の今
世田谷一家、餃子の王将社長、中野美人劇団員、福生顔面皮剥ぎ…

〔PHOTO〕gettyimages

殺人は年末に増える。この説は確かで、この数年、警視庁管轄の統計では、12月はほかの月に比べて発生件数が多い。年の瀬、未解決事件のその後を追う

1. 世田谷一家惨殺
迷宮15年目に浮上した「日光の男」

20世紀も終わりに近づいた'00年12月30日の深夜から31日の未明にかけて—。東京・上祖師谷にある宮澤みきおさん宅に何者かが侵入し、みきおさん、妻・泰子さん、娘・にいなちゃん(当時8歳)と息子・礼君(同6歳)の一家4人を惨殺した。

犯人は惨劇の現場でアイスクリームを食べたり、パソコンを操作したりしており、その行動の異常性が注目された。バッグやトレーナーなど遺留品も多いにもかかわらず、発生から15年、今に至るも犯人逮捕の報は訪れていない。

「にいなは生きていれば、今年で23歳、礼は21歳です。就職をしたり、大学に行ったりしていたはず。本当に小さくてかわいい孫たちでした」

こう話すのは、亡くなった宮澤みきおさんの母、宮澤節子さん(84歳)だ。

日本中を震撼させたあの事件から15年が経つ。'10年に殺人など凶悪事件の時効が廃止されたが、事件当時の法律ならば今年の12月30日、時効が成立するはずだった。それだけの長い期間だ。節子さんが続ける。

「3年前には主人(良行さん)が肺炎で亡くなりました。生きているうちに犯人が捕まればと思っていたんですが……」

犯人を巡っては、これまで「韓国の軍人」「精神が錯乱した人物」など、様々な像が語られてきた。

そんな中、事件から15年経った今になっても多くの捜査員たちの嗅覚を引きつけている目撃証言があるという。それが「日光の男」なのである。