たくさんのモノはもういらない!
40を過ぎたら、少なく、贅沢に暮らそう

これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヵ条小川糸より

若いころとは違い、今は真剣に「ものづきあい」を考えるようになりました。より“楽に”そして“自分らしく”生きるために、誰のものでもない自分だけの「ものづきあい」をしていきたいと強く思うようになったのです。ともに年を重ねていき、私という人間の輪郭をより研ぎ澄ませてくれる。そんなかけがえのない「もの」に出合うための心がけをお話ししましょう。

ずっと気に入っていられる「定番ふきん」

小川糸さん

日々の暮らしの中で接する道具や生活用品を選ぶ基準は、はっきり決まっています。できるだけ「長く使えるもの」「ずっと気に入っていられるもの」です。

たとえば、キッチンの流しの横の壁にかけている2枚のふきん。

友人がプレゼントしてくれた手織りの木綿のもの。しっかりとした丈夫な素材で縁の始末も美しく、吸水がよく、手にもお皿にもなじみます。1枚使ってみたらとても使い心地がよかったので、これを私の「定番ふきん」にしようと決めました。

真っ白のふきんも気持ちがいいけれど、このニュアンスのあるグレーにひとめぼれしました。見た目はもちろん、醤油などの落ちにくいシミがついても目立たないというのが実用的です。かけるのに便利なボタン穴がついているのも、このふきんに惚れ込んだ理由のひとつです。

濃淡の違う2枚は、「手拭き用」と「食器拭き用」で用途を分けて。毎日せっせと、私の台所仕事につきあってくれています。

気に入った道具は使いやすいように、置き場所や収納の方法も工夫するといいですね。シンクの前に立った状態でサッと手にとれてスッと戻せるように、壁にふきん専用のフックを取り付けました。

ふきんの置き場所にしては、目立つ場所かもしれません。でも、気に入っているものだからむしろ目につく位置に。漆喰の白い壁に木綿の素材がよく似合って、うれしい結果となりました。ちなみに、ふきんの横にかけてあるのは日常使いの帽子です。

ずっとつきあいたいものならば、見える収納も暮らしの楽しみとなる。