医療・健康・食
「不妊治療」は魔法の技術ではない!障害や命の危険…母子ともにリスクの高いお産の現実
「コウノドリ」の産科医が説く
TBS「コウノドリ」HPより

妊娠・出産をテーマにした大好評のドラマ『コウノドリ』。主人公・鴻鳥サクラのモデルになった荻田和秀氏(大阪りんくう総合医療センター泉州広域母子医療センター長)に産科医の仕事、不妊治療のリスクについて聞いた

僕のクライアントは赤ちゃんです

産科医の最大の使命は「赤ちゃんの声なき声を聞くこと」です。

たとえば、妊婦さんや赤ちゃんの命に危険が迫って、選択肢に詰まったとき。いや、本当は詰まってはいけないのですが、緊急事態が起こったときに、僕らはどうするか。

次の瞬間に何が起こるかわからない状況で、よりどころにするのはエビデンスです。「この処置をすれば70%の人が助かる」というエビデンスがあれば、それを選択せざるを得ません。水晶玉を見て適当なことを言う占い師と違って、僕らは常に選択を迫られます。30%の人が助からないとしても、その処置を行うしかないのです。心の中では常に「この妊婦さんが自分の嫁ハンだったらどうする?」と思って、最善を尽くすしかありません。