昼ドラ消滅でテレビは「生放送戦争」へ〜ひとり勝ちの日テレ。フジは巻き返せるか
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主婦層向け「昼ドラ枠」の終焉

フジテレビ系の昼の連続ドラマ枠(平日午後1時25分、制作・東海テレビ)が、来年3月で消滅する。約52年間にわたる長い歴史に幕を閉じる。

その前番組のトークバラエティー『ごきげんよう』(平日午後0時55分)も終わるので、フジの午後帯の編成が大きく変わることになる。

フジの近年の視聴率低下と昼ドラの終了はあまり関係がない。昼ドラの放送枠移動や終了は随分と前から検討されていたこと。しかし、東海テレビが制作している放送枠なので、その移動や終了はフジの一存では決められなかった。

東海テレビはフジの系列局とはいえ、あくまで独立した企業。本社の傘下に過ぎない新聞社の支局とは違う。その上、東海テレビは基幹局と呼ばれ、発言力が強い。

90年代の早い時期、フジは東海テレビに対して、昼ドラの夕方への移動を打診した。昼ドラのターゲットは主婦層だが、男女共同参画社会が本格化し、昼にテレビを見ているのが主婦とは限らなくなったためだ。視聴者のライフスタイルと昼ドラが合わなくなっていた。

たが、当時の東海テレビは放送枠の移動を断った。スポンサーが主婦をユーザーとする企業ばかりだったから、そう簡単には飲めない話だったのだろう。

『ごきげんよう』の放送枠も83年までは昼ドラだった。その名は『ライオン奥様劇場』で、まさに主婦向け。こちらは早々とトークバラエティーに衣替えされていた。この時点で、すでに昼ドラは視聴者のライフスタイルと合わなくなりつつあった。

他局の昼ドラもすべて終了した。東海テレビの昼ドラも早晩、幕を閉じなくてはならなかった。大人の男性がターゲットだった情報番組『11PM』(65~90年、日本テレビ)が、ライフスタイルの変化に応じる形で終了したのと似ている。