社会


やさしさは”性格”ではなく”技術”だ! あなたの人生をときめかせる魔法のテクニック
スウェーデンで話題沸騰
「やさしさ」という技術』著者のステファン・アインホルン氏

ノーベル賞の選考委員会を擁する世界トップ医大・カロリンスカ医科大学で「学生が選ぶ最優秀教授」にかがやいた名医・ステファン・アインホルン。彼が書いた『「やさしさ」という技術』は人口900万人のスウェーデンで30万部を超える売上を記録した。やさしさは、資質ではなく、技術である――。そう説いたこの本が、なぜ一大センセーションを巻き起こすことができたのか?

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幸せな人生を送りたい、成功したいと願うなら、どう行動すればいいのだろう?

実践的な助言はたくさんある。だがあらゆる助言は結局のところ、誰もが知っていて、なおかつ過小評価されているふたつのメッセージに集約できる――。ひとつは、やさしい人になること。もうひとつは、ものごとを判断する際、つねにやさしさを基準にすること。

このふたつは、仕事にも社会生活にも精神面にも影響する。人生で成功するには、これらすべてがうまくいっている必要があるのだ。

手柄を手放せ、他人を褒めよ

「気前がいい」という言い回しを聞くと、多くの人はお金のことや心の広さを連想するだろう。一般に、お金や物を喜んで分け与えることが、気前のいい行為のひとつだと考えられている。

むろん、お金をばらまくことだけが気前のよさではない。だが興味ぶかいことに、経済面での寛大さと、分け与えたいという願望のあいだには関係があるようだ。一方、ケチな人は、人生のさまざまな局面で、他人からもらったものを貯めこむ傾向にある。

では、気前がいいとは、どういう意味だろう?

気前がいいということは、何の見返りも要求せずに行動することを意味する。交渉の場に臨んでも、商品やサービス、金銭など、何の要求も出さない。気前のいいふるまいというのは、見返りを期待しない単方向のコミュニケーションだ。

おどろくべきことに、見返りを期待しない行為は、結局は得になることが多い。

気前のいいふるまいのひとつに、名声を分け合うことがある。

私が研究責任の一部を同僚に引き継ごうと決めたとき、同時に多くの名声も引き渡す必要があると考えた。これからは、発見者として名前が出るのは研究チームの他のメンバーであって、私ではない。

おもしろいことに、「こうしよう」と決めた途端、私はこれまでに味わったことがないほど大きな解放感を感じた。もはや自分で研究テーマを探す必要がなくなったのだ! 私は、彼らが重要だと思っていることだけをすればいい。彼らは信頼できる人なのだから。

「やさしさ」という技術』は、世界初の「やさしさ学」講義。なぜ、「与える人」ほど多くを受け取るのか?

私の父(訳注:イェジ・アインホルン。ノーベル医学生理学賞の選考委員を務めたことでも知られる、がん研究の権威)は、しばしばアメリカ大統領ハリー・トルーマンの言葉を引用してこう言った。

「名声を得るのは誰か? それさえ気にしなければ、すばらしい偉業をなしえる」

そして父は、いつもこの原則にしたがって仕事をしていた。いい仕事をするには、仲間に気前よくあれ――。

その結果、父は医師としても研究者としても、その後は議員としても作家としても成功を収めたのだ。