視聴率戦争に異変アリ! TBS復活、そしてフジはテレ東にも抜かれた

2015年12月15日(火) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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ドラマ通としても知られるノンフィクション作家の岩切徹氏が語る。

「フジの『月9』の衰退とは対照的に、TBSの『日9』が活力を持ってきた。現在は『下町ロケット』が好調ですが、今年7月まで放送されていた『天皇の料理番』も評判が良かった。

『半沢直樹』('13年)が起爆剤となり、以来上質で硬派なドラマを作り続けている。それらのドラマが、新聞や雑誌など活字媒体にも取り上げられるようになり、好影響をもたらしているのです」

菊野氏が続ける。

「今年からTBSはゴールデンのドラマ枠を週4本から3本に減らしました。でもその分、企画を精査し人材も製作費も注力できるようになった。

また将来の事も考えて、水曜日の深夜にドラマ枠を作り、ここで若手ディレクターを育てたり、チャレンジングな企画を試したりするようにしています。目の前の勝負もしつつ、将来のことも見据えて、両輪で勝負していくつもりです」

二つの大改革

実際にTBSの復活は数字にも表れている。

現在、民放の視聴率ランキングは1位が日本テレビ、2位がテレ朝、そして3位がTBS、4位がフジテレビという状況だが、ゴールデンタイムの平均視聴率を見ると、日テレが去年の下期に13・3%だったのに対して、今年は12・0%とマイナス。テレ朝も11・7%から11・1%に微減している。フジテレビは言わずもがなだが、9・9%から8・9%に下がっている。

そんな中唯一、9・5%から10・7%と前年比で数字を伸ばしているのがTBSなのである。上位2局が少しずつ数字を落とす中、TBSはジリジリと数字を上げてきた。

各局が苦しむ中、一体、なぜTBSは復活の兆しを見せ始めたのか。

リサーチ評論家の藤平芳紀氏はTBSの変化についてこう語る。

「今年、TBSを訪れた時、正面フロアにドラマ『ありがとう』('70年)、『時間ですよ』(同)など過去の名だたる番組のパネルが飾られていたんです。それを見てTBSが社を挙げて『原点』に戻ろうとしている意気込みが伝わってきました。

近年のTBSは、どこか独りよがりな上から目線の番組が目立った。でも今は『視聴者目線』で番組が作られていると感じることが多くなりました」

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