政治政策
軽減税率・自民と公明「大モメ」の全真相!
~自民党に激怒した山口代表と、ホンネがちらつく安倍首相

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公明党の幹部はカンカン

消費税10%引き上げに伴う「軽減税率」の問題で対立していた自民党と公明党。この稿を執筆中の12月7日時点ではまだ合意していないが、いいよ大詰めの段に入った。自民党は「公明党に歩み寄った」(党税調幹部)と話すが、公明党にしてみれば「うちが折れた」(公明党幹部)と言い張る。

どちらの言い分が正しいのか。私は後者だと思う。公明党にとって、この「軽減税率」は絶対に譲れないものだったからだ。

10%への引き上げは再来年4月に予定されている。ただ、消費増税は低所得者への負担が大きいため、生活必需品などについては除外して税率を下げる、というのが「軽減税率」だ。では、どこまでをその対象にするか、という点で、自民党と公明党の間には溝ができていた。

公明党は一貫して「生活者のため」として、生鮮食料品や加工品など幅広く対象にすべきだと主張。これに対して自民党は「税収減を招くから適用範囲を最小限にとどめるべきだ」という考えだった。

両党は今月まとめる来年度税制改正大綱に検討結果を盛り込むため協議を続けてきたが、両者の意見の隔たりが大きく混乱を極めたというわけだ。

また、議論は税収減の「額」をめぐる攻防にもなった。公明党案で行くと税収減は1兆3千億円。これに対して自民党は「対象を生鮮食料品のみにして税収減を4000億円程度に留める」と主張。

特に宮沢洋一・自民党税制調査会長や谷垣禎一・幹事長が「財務省の強い意向も受けている」(前出公明幹部)との見方もある中で4000億円を公言したために、公明党の反発は一層強まった。

対する公明党は一歩も引かなかった。幹部や党税調関係者は自民党幹部らに「気持ちよく来年の参院選を一緒に戦えるようにしたいよねえ」と盛んに口にした。つまり、「軽減税率で公明党に譲歩してくれなければ、選挙で協力しませんよという意味だ。選挙協力カードを切るということは、この軽減税率では一歩も引かないという意思表示」(同党幹部)ということだ。