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性の先進国スウェーデンに学ぶ「幸福な”夜”の過ごし方」
革命再び!その文化と哲学の最新事情
週刊現代 プロフィール

7歳から性教育を始める

日本に住むスウェーデン人女性、エルサさん(仮名・32歳)は、スウェーデンの人々がいかに性に対して開放的かを証言する。

「女友達のあいだでも、普通に『オナニーの時、どんなバイブを使うのが気持ちいい?』といった会話をします。パートナーにもハッキリ『舐めてほしい』『クリトリスをさわってほしい』と言えるし、嫌なことをされたら断れます。みんなセックスを恥ずかしい行為とは思っていませんから」

こうした、日本とはまったく異なる「開放性」こそが、充実したスウェーデンセックスの根本にあるようだ。どうして彼らはここまで開放的になったのか。大きな要因のひとつが性教育である。

東京学芸大学の研究員でスウェーデン在住の中澤智惠氏が言う。

 

「キリスト教の国ですから、かつては結婚までセックスをしてはいけないといった保守的な感覚が強かった。ですが1960年代から女性の社会進出、男女同権を実現する政策が一気に進み、それと同時に性教育が充実していったのです」

子供を持つ40代のスウェーデン人女性が性教育の実情を話す。

「7歳から性教育が始まり、その段階でセックスの話も聞いているようで、子供たちは赤ん坊がどこから出てくるかも知っています。その後も、セックスは『愛する人と行う大切な行為』『楽しいもの』と教えられます」

こうした教育の結果、スウェーデンではセックスを「汚い」「いやらしい」とする感覚が少なく、「ポジティブなもの」と考える人が多いという。

スウェーデンでは、親子の間でセックスについて話すことも多い。高校生の子供が自分の家に恋人を連れてきて部屋で二人きりになろうとも、両親は平気な顔だ。

しかも、もともとこの国では他人に裸を見せることに大きな抵抗がない。

「冬の日照時間が短いので、春から夏には半裸で日光浴をすることも多い。夏のビーチでもトップレスの人や全裸の集団にでくわすことがあります」(現地のジャーナリスト、みゆき・ポアチャ氏)

セックスが盛んになって当然だろう。

だが、その一方で彼らのセックスは決して軽々しく、浮ついたものではない。きちんと「愛のあるセックス」をしている。その証拠に、前出の英デュレックス社の「浮気率ランキング」によれば、フィンランド、ノルウェー、デンマークは10位以内に入っているが、スウェーデンは圏外に位置しているのだ。

「そもそもスウェーデンでは、男女が親密になると、交際をしていなくてもセックスをすることがしばしばある。そこで体の相性や愛情を見きわめ、ステディな関係になるかどうかを決めるのです。そうやって選んだ相手だから愛情をもって接することができ、浮気も少なくなるのかもしれません」(前出・40代女性)