賢者の知恵
2015年12月13日(日) 週刊現代

その勝敗は国民的関心事となった!
いまこそ、伝説の人気番組『料理の鉄人』を語ろう

道場六三郎×坂井宏行×陳建一

週刊現代
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〔PHOTO〕ホームページより

「私の記憶が確かならば……」—主宰・鹿賀丈史の謳い文句で始まる伝説の料理番組。超一流シェフたちの真剣勝負に誰もが注目した。あの「鉄人」が今蘇る。

出演するリスクは大きかった

坂井 『料理の鉄人』は、1993年に放送開始だから、もう22年も前になるんですね。

道場 懐かしいなぁ。二人とも変わらないね。

陳 道場のオヤジさんこそ、もうすぐ85歳なのに元気すぎますよ。まさに鉄人だね(笑)。でも正直、『鉄人』が始まった時は、あんな人気番組になるとは思わなかったな。

坂井 最高視聴率は23%。料理番組といえばNHKの『きょうの料理』みたいな主婦向けのものしかなかった時代に、料理で対決して勝敗をつけようという発想がまず画期的でした。

道場 毎回、挑戦者が鉄人の一人を指名して勝負を挑む。プロの料理人としてお互いの店の看板と、己の腕を懸けて戦う「真剣勝負」こそが、あの番組の売りだった。漫画『美味しんぼ』の世界をテレビで実現したわけだ。

陳 実は、僕は最初、番組出演を断っていたんです。お店の評判に関わることだから、負けた時のリスクが大きすぎると思っていた。そしたら、今年の9月に亡くなられた岸朝子さんに「あなたバカね」と怒られた。「いろいろな料理人と交流できる絶好の機会だから、ぜひ、やりなさい」と言われて出演を決めたんです。

道場 僕の場合、「出演は半年間」と言われたので、それくらいならいいかと思ってオファーを受けた。

坂井 僕も道場さん同様、半年だけという約束で、しぶしぶ出演を決めました。ところが、約束の半年が過ぎても「あと半年だけお願いします」となって、その繰り返し。結局、5年半も続いた。

道場 正直、後任もなかなか見つからなかったからな。「鉄人」って響きはいいけど、負けたら何言われるか分からないし、勝って当たり前というプレッシャーは相当きつかった。しかも番組側は鉄人が負けることを期待しているわけだから鉄人をやりたがる料理人はいないよ。

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