世界44ヵ国の起業精神を調査したアムウェイのトップにインタビュー「日本人の特性から見た起業とは」
~日本の起業意識は世界44ヵ国で最下位に~

提供/日本アムウェイ合同会社
Text by Hiromi Aizawa / Photographs by Yoshio Tanioka

世界100以上の国と地域で日用品などの販売を手掛けるアムウェイ・コーポレーションでは毎年、世界各国を対象に、起業に関する意識調査を行っている。過去最大規模となった今回の調査と、日本人の起業精神について、同社のダグ・デヴォス社長に話を聞いた。
 

  終身雇用と年功序列という日本の雇用形態の崩壊が叫ばれるようになって久しい。契約社員や派遣社員など、雇用形態が多様化するにつれ、起業という選択をする人も増えてきた。経済のグローバル化が進む一方で、従来の大企業の枠に収まらない優良な中小企業やベンチャー企業など、スモールビジネスは確実に増えてきている。

 起業は社会にとって、革新や復興の重要な供給源である。2009年にスタートした「アムウェイ起業精神レポート」は、アムウェイが行っている、起業に対する意識や各国の環境を広範囲に測定する調査だ。

 世界では、起業家を増やすために、さまざまな教育や法整備、さらに、資金面での支援などを準備しているが、一般の人々は起業に対してどのように感じているのだろうか。また、世界中の国では、どれくらい起業家を支援するサポートが行われているのだろうか。

 こうした疑問を明らかにすべく、さまざまな国における起業家の経済的可能性を指摘し、潜在的な起業家の活性化を支援することを総合的な目的として調査が行われてきたのである。2013年は「現在の社会における起業の潜在的な可能性」「起業精神の阻害要因」、2014年は「起業教育」がテーマに取り上げられている。

 そして、2015年はさらに調査対象を広げ、世界44ヵ国約5万人という過去最大規模で「起業精神を明らかにすること」にフォーカスし、調査が行われた。

 アムウェイのダグ・デヴォス社長は、最近の傾向を「自ら目標を設定する自由と独立を求める人々の欲求はかつてないほど大きくなっている」と見ており、「自分の生活と地域社会の価値が高められるような意義のある仕事を彼らは求めている」と話す。

 今回の調査では、多くの起業家が新しいことを学ぶことに前向きで、自らの力で人生を楽しみたいと望んでいることがわかったが、一方で失敗に対する不安や自信の欠如といった課題を抱えていることも明らかになった。

 また、この調査によると日本では、起業に対する意識が低く、自分が起業するということになると、さらに関心が下がることが浮き彫りとなった。

2015 アムウェイ起業精神レポートはこちら

「起業への熱意や欲求」は世界平均55%の半分程度の29%にとどまり、「自分が起業することへの実現性」となると、世界平均47%を大きく下回る8%で、世界44ヵ国中最下位という結果が出た。起業に対しポジティブに考えている人も少なくはないものの、実際に自分がビジネスを始めるという考えに結びつかないのだろう。

 これは昨年の調査でも明らかになっており、日本人の起業に対する傾向がより一層明らかになったといえる

不安や障壁を乗り越える

ダグラス・L・デヴォス
日本アムウェイ合同会社会長 アムウェイ・コーポレーション社長 アルティコア社社長

 自らが起業する意識が低いことに関し、日本は「家族や周囲の反対」が他国に比べて多いことも関係しているのではないか、とデヴォス氏は見る。

「起業することに家族や周囲が反対しない」という質問では、世界平均49%に対し、日本は19%という、こちらも世界最下位の数字が如実にそれを物語る。

「日本人はとても献身的で、ハードワークを厭わない人が多く、ビジネスに関心がある人もたくさんいます。にもかかわらず、実際に自分が起業するという意識が低いのは、失敗したときに自分だけでなく、家族や周囲に迷惑をかけてしまうのではないかといった不安が大きいのではないでしょうか」

 一方で、デヴォス氏は次のような指摘もする。

「確かに日本では伝統的な障壁もあり、起業家に対する環境面での十分なサポートも、まだ整っていない面はあるかもしれません。ですが、日本だけが特別では決してありません。世界中どこでも、起業しようと思う人は怖れや障壁を抱えており、それらを少しでも取り除きながら、何とか一歩を踏み出そうとしています。大事なのは、まず、一歩を踏み出すことなのです」

 起業は自分のためだけでなく、家族や周囲のためによりよい人生を実現する一つの方法だともデヴォス氏はいう。

「この調査をきっかけとして、さまざまな立場の人たちと協力しながら、起業精神を妨げる障壁を少しずつ取り除いていきたい。それにより新しいアイデアが生まれ、新しいビジネスが創出されていけば、世界中の人々の人生や世界経済に、さらに新たな価値を与えられるのではと期待しています」

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提供:日本アムウェイ合同会社

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