東京五輪に「新たな競技場問題」が浮上!
~江の島で競技開催が決定したのに、地元が大混乱のワケ

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開催のためのスペースがない!

今年6月、2020年東京夏季オリンピック「ヨット競技」の開催地が「江の島(神奈川県藤沢市)」に決まった。

会場となる江の島ヨットハーバー(神奈川県営)は、1964年の東京夏季オリンピックでも同競技が行われたヨットの聖地。地元ではさぞかし2度目の開催決定に沸き立っているものと思いきや、複数の地元関係者によれば、招致を決めた黒岩祐治知事(61)に対する批判の声が燎原の火のように広がり始めている、というのだ。

地元開催関係者の1人が次のように重い口を開く。

「ライバルたちを退けて開催が決まった時にはみな喜びましたが、フタを開けてみれば具体的な開催計画はまったくの白紙。まさに『お調子者が手を挙げてみただけ』の構図で、正直、開催そのものが危ぶまれる状況に陥っています」

もともと同競技は東京都江東区若洲での開催が予定されていたが、羽田空港との関係で中継ヘリを飛ばせないなどの問題が浮上。その後、愛知県蒲郡市、千葉県千葉市美浜区などが代替候補地に名乗りを上げる中、黒岩知事が江の島ブランドを引っ提げて招致を勝ち取ったという経緯がある。

それが、新国立競技場や五輪エンブレムなどの問題と同様、大きくケチがつき始めたとはどういうことなのか。

まず問題とされているのが会場の整備問題だ。

目下、同大会のセーリング競技にはディンギーヨット(大型のクルーザーヨットとは別の小型のヨットのこと)のほかサーフィンなどのマリン競技の開催も検討されている。

開催関係者らの試算によれば、世界の各国・各地域からセーリング競技に参加する選手の数は500人から600人、これにコーチなどのスタッフを合わせれば2000人から3000人もの大選手団に膨れ上がるという。

しかも、各チームが選手ケアのための巨大コンテナを数基ずつ持ち込むため、合計で巨大コンテナ100基前後の設置スペースも必要になってくるというのだ。

開催を支える地元ヨット協会の幹部も呆れ顔でこう話す。

「現在、江の島ヨットハーバーに置かれているディンギーを東京湾などのハーバーにすべて移動させたとしても、プレスセンターの設置場所なども含めて開催に必要なスペースには全く足りない状況です。

そのため隣接する県立女性センターや県営駐車場などをぶち壊してさら地にする案も浮上していますが、黒岩知事をはじめとする県側は予算措置を含めて具体策を何も詰めていないんです」