騒がれだした衆参ダブル選、その行方を教えよう~政治家にぶら下がるだけの記者には分からない「政局の読み方」
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今さら騒いでどうする

新聞各紙に「来年7月は衆参ダブル選挙!?」と思わせる見出しが踊り始めた。自民党幹部が相次いでダブル選の可能性に言及したためだ。「7月はダブル選」説を最初に唱えたコラムニストとして、あらためて、なぜダブル選なのかを書いておこう。

私が「来年7月はダブル選になる」という予想を初めて喋ったのは、いまから5ヵ月前、7月12日放送のテレビ番組「そこまで言って委員会NP」である。

同17日発売の『週刊ポスト』コラム「長谷川幸洋の反主流派宣言」(現在は終了)や8月21日公開の当コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/44837)、ニッポン放送の番組「ザ・ボイス〜そこまで言うか」などでも一貫して同じ見通しを語ってきた。

そんな私からみれば「ようやくか」という感じだが、新聞が一斉に書き出したのは、自民党の佐藤勉国会対策委員長や谷垣禎一幹事長らが公の席でその可能性を認めたからだ。

べつに自民党幹部の発言を待たなくても、記者自身が自分の見通しを書けばいいのに、そういう記事にお目にかからないのは、だれか責任ある立場の政治家が言ってくれないと怖くて書けないのだろう。

それでは政局取材をしている意味がないと思うが、政治記者の力とはその程度である。ひたすら政治家の背中を追っかけて発言をキャリーする人種と思えばいい。

ここに来てダブル選の憶測が広がった1つの理由は、安倍晋三政権が、来年の通常国会を通例より大幅に前倒しして1月4日に招集すると決めたためだ。

憲法は「解散から40日以内に総選挙をする」と定めているから、国会閉会日の6月1日に衆院を解散すれば、参院選投開票日として有力視されている7月10日に衆院の投開票が間に合う、という理屈である。それは各紙が書いている。

だが、それは日程にすぎない。なぜ政権が来年7月に解散総選挙を断行しようとするのか。そこを説明してくれなければ、読者は話が腹に落ちない。それを説明しようとすれば、経済の見立てが問われる。ところが、政治記者は経済が分からないのだ。