母親に奪われた人生を取り戻せ!
”自己愛マザー”と上手に離れる5つのステップ

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とにかく「自分が一番」。世間体が何より大事で、娘の気持ちはおかまいなし―そんな自己愛の強い母親に束縛され続け、大人になっても心に深い傷を負う娘たち。『毒になる母ー自己愛マザーに苦しむ子供』より、”自己愛マザー”の連鎖を断ち切り、上手に離れる方法を教えます。

回復の5つのステップ

自己愛マザーの娘を癒す5つのステップはつぎのとおりだ。

1 母親の限界を受け入れ、自分が望む母親をもてなかった事実を深く嘆き悲しむ
2 母親から心理的に分離して、ネガティブなメッセージをポジティブなメッセージに再構成する
3 自分自身のアイデンティティ、感情、欲求をもつ
4 健全な方法で母親とつきあう
5 自分自身の自己愛傾向に取り組み、負の遺産をわが子に受けわたさない

さあ、準備はいいだろうか? ステップ1からはじめよう。

ステップ1 母親の限界を受け入れ、事実を嘆き悲しむ

自分の母親が愛情や共感を示せない人間だ、と認めることはつらい。愛や慰めを与えてくれるはずの母親がそれらを与えてくれないとき、あなたは「愛されないのは自分が悪いからだ」と自分を責めてきたかもしれない。1章で紹介したゲイルは言った。「自分の母親にさえ愛されないとしたら、いったいだれがわたしを愛してくれるというの?」

娘にとって、母親の限界を受け入れることはむずかしい。

◆「頭では、ママときずなを結ぶことはあきらめた。でも、心ではあきらめきれない。ママがやさしいときは、一緒にショッピングに出かけたりして希望がわくわ。今度こそうまくいくかもしれない、って」(マルティナ、25歳)

◆「ふつうの母親がほしかった。娼婦みたいな格好をせず、娘の恋人に色目をつかわず、家族旅行に出かけて楽しく過ごせる母親。対抗心を燃やさず、娘の成功を妬まない母親。それをぜんぶあきらめなくちゃならないなんて」(サンデイ、32歳)

嘆き悲しむためには、まず事実を受け入れなければならない。こう考えればわかりやすいだろう。ある教師が三歳の子どもに大学の数学を教えようとする。だがうまくいかず、腹を立て、教えられない自分を恥じる。そして悟る。「そうだ、三歳児には無理なのだ」と。

自己愛人間はたいてい、真の愛情や共感が示せない。あなたはその事実を受け入れるしか選択肢がないのだ。まずは「自分の母親に能力の限界がある」という事実を受け入れよう。母親がいつか変わるかもしれない、という希望は棄てることだ。