サッカー
二宮寿朗「3人の鉄人に共通すること」

 J1出場試合数でメモリアルが続いた2015年シーズン。
10月3日に名古屋グランパスの守護神・楢﨑正剛が現役トップの600試合出場を果たすと、そこから遅れること2週間、横浜F・マリノスの中澤佑二とガンバ大阪の遠藤保仁がそろって500試合出場を果たした。

 39歳の楢﨑は1995年に横浜フリューゲルスに入団して以来、21年間ずっとレギュラーを張ってきた。出場数が最も少ない年で23試合。大きなケガもなく、コンスタントに出場を続けてきた。欧州の主要リーグでも過去にパオロ・マルディーニ(セリエA647試合)、ライアン・ギグス(英プレミア632試合)ら数人のレジェンドに限られており、いかに偉大な記録なのかがよく分かる。

 37歳の中澤、35歳の遠藤も楢﨑同様、大きなケガなく、コンスタントに出場を続けてきた。Jリーグを代表するこの3選手はこれからも出場数を伸ばしていくに違いない。

 彼らは長年、日本代表を支えてきた立場でもある。楢﨑は77試合、中澤は110試合、そして遠藤は歴代トップの152試合。これにACL、ヤマザキナビスコカップ、天皇杯と公式戦が続くのだから、かなりの試合をこなしてきたと言える。

 彼らに共通するのは、切り替え力だ。

 たとえば楢﨑は598試合目となった9月19日の川崎フロンターレ戦で6失点を喫した。ショックを引きずってもおかしくない結果だったが、次節のヴィッセル神戸戦はビッグセーブもあって見事にシャットアウト勝ちを収めている。

 彼はこう言っていた。
「6点も取られるともう恥ずかしいですよ。早く終わってくれと思いますもん。でも、これが自分の仕事。逆に次が無失点だからって、挽回できたなんて思わない。続けてこそ取り返せたという気分になるだろうし、そのためにはエネルギーも要るので」

 良かろうが、悪かろうが「はい、次」と先を見る意識。
この切り替えこそが、21年間継続して波のないパフォーマンスを生み出しているのだろう。