パリ同時多発テロが起こっても、世界の株式市場が堅調な推移を見せるワケ
【PHOTO】gettyimages

低金利の長期化に賭ける投資家たち

株式市場が世界的に堅調な推移をみせている。12月のFOMCでの利上げの可能性が高まっているにもかかわらず、先進国だけでなく、新興国でも株式市場は堅調な展開を続けている。

そうした株価の動きは、「低金利が長期化する」という見方に支えられている。市場はFRBが12月に利上げを行った後、極めて緩やかに金利が上昇するとみているのだろう。

ただ、こうした見方には注意した方がよい。なぜなら、先行きの景気動向は不透明であり、足許の株価水準を支えるだけの成長が達成できるかは不透明だからだ。

中国では景気刺激策によって、不動産価格や株価が支えられている。こうした動きが、今のところ、新興国の金融市場に対する懸念の低下にもつながっている。相対的に価格の変動率が大きい新興国の通貨、債券もむしろ価格が上昇している。

12月の利上げが想定される米国でも株価は堅調だ。原油価格の下落がエネルギーセクターの逆風になっているものの、IT、金融等の株価は堅調だ。企業の業績に対する期待は高くはないものの、多くの投資家は低金利の長期化に賭けているようだ。

欧州(ユーロ圏では)フランスで同時多発テロが発生した後も、株価は上昇している。それも、ECBが量的緩和の拡大やマイナス金利の引き下げに踏み切るという見方に支えられている。それがユーロ安を誘発し、ドイツを中心に輸出が増えるという見方は強まっている。