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手遅れになる前に「売ったほうがいい銘柄」〜景気と経済大予測。株価は来年8月「1万5000円」を割る
米ファンドが次々とソフトバンク株を手放し始めた〔PHOTO〕gettyimages

やや早めの総括をすれば、2015年は「冴えない一年」だった。株価は期待外れ、企業業績もボチボチ。ただ、2016年は違う。日本は意外な姿に大変化する—。激動の時代の幕開けだ。

悪夢の「1万円割れ」も

「世界中が景気後退期に入り、株式市場は大幅な調整期に突入する。それが2016年の株式マーケットの風景となるでしょう。調整期に入れば、株価が3~4割ほど下落するのが当たり前。

日経平均株価が2万円台から一気に1万5000円ほどまで落ち込んでもおかしくはない。私は2016年7月予定の参議院議員選挙の後、8月頃から本格的な『売り』が始まると見ています」

そう語るのは、BNPパリバ証券日本株チーフストラテジストの丸山俊氏である。

想像するだけで恐ろしい暴落シナリオだが、確かな根拠があるという。

丸山氏は続ける。

「これまで日本株を底上げしてきたのは、日本銀行による金融緩和や、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など『クジラ』と呼ばれる公的資金の買いです。が、2016年にはこれらの公的マネーが『弾切れ』となります。

たとえば、GPIFは運用資産の約25%を日本株で運用する方針を掲げて、日本株を買い進めてきました。が、すでにこの25%近くまで買い終わり、2016年にはこれ以上の買い増しが期待できません」

GPIFの運用資産は約140兆円。その25%=約35兆円が日本株を牽引する「主力選手」だったことを考えれば、弾切れによる負のインパクトは、はかり知れない。

一方で、3共済(国家公務員、地方公務員、私学)の年金マネーは運用資産の約25%を日本株で運用すると決め、この10月1日から本格的に日本株の買いをスタートさせたばかり。

「が、これも2016年の春頃~夏先に目標の25%に達する公算大です」(丸山氏)

加えて、GPIF、3共済と並ぶ「クジラ」とされる日銀マネーは、追加緩和が許されるのはあと1回だけ。仮に年内にそれを実行すれば、2016年は、ハナから「弾切れ」となる。

「要するに、巨大な公的マネーが日本株を支える図式はいまがピーク。もちろん安倍政権はこうした事情をわかっているから、株価下支えのための新たな策を打ち出してくるでしょう。しかし、それも参院選まで。ここから『日本売り』が本格化し、株価は1万5000円へと下降していくシナリオが濃厚です」(丸山氏)

これまで海外の機関投資家たちは、GPIFが買いを入れていた「JPX日経インデックス400」の組み入れ銘柄に好んで投資してきた。が、弾切れ後はこうした銘柄から真っ先に売りの対象になりやすい。

「中でも、『JPX400』に組み込まれ、かつ、『日経平均株価』に採用されている銘柄が狙われる。ソフトバンク、KDDI、ファーストリテイリング、ヤフーなどは値がさ株と言われ、これらの銘柄が値下がりすると株価全体への影響も大きい。こうした銘柄を売り浴びせて、カラ売りで儲けようとする投機筋も出てくる」(大手運用会社ファンドマネージャー)

では、いつごろから「準備」を始めておけばいいのか。丸山氏が指摘するように、来夏の参院選前までに態勢を整えておけばいいのか。

「いますぐにでも備えておいたほうがいいでしょう。日本株は10月27日にピークアウトし、ジリジリと下げる長い調整期に入ったからです」

ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表の菊池真氏が言う。

「日本企業はいま中間決算ラッシュで、好業績が並んでいます。が、喜んではおられず、企業業績はここがピークの可能性が高い。来年2月に発表される10月-12月期決算からは下方修正が目立ち始め、来年5月に発表される次年度の業績予想では減益予想が並ぶことになるでしょう。

だから、いまから備えるのがベストな選択となる。株価は企業業績の先行指標。来期業績が減益だと読み取れるようになる半年ほど前から下がり始めます。それがまさにいま、なのです。

こうした企業の業績悪化に加えて、前述の通り、2016年には日本株の限界も露になる。これらのダブルパンチで悪夢の日本売りが始まれば、日経平均は1万円割れしてもおかしくないゾーン(領域)に突入する」

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