米金利「年内利上げ」が急浮上。「年内はもうない」と都合のよい解釈にしがみつくのは危険だ!
再び年内利上げの可能性を示唆したFRB。イエレン議長の決断やいかに【PHOTO】gettyimages

世界の市場はますます不安定に

28日、改めてFRBが年内利上げの可能性を示した。これを受けて、米国の国債利回りは再度上昇し、ドルも急上昇した。金融政策の動向を反映しやすい2年国債の利回りも夏場の水準にまで戻り、市場は急速に年内の利上げを意識しつつあるようだ。

9月のFOMC以降、市場の混乱や軟調な米経済指標を背景に、多くの投資家が初回の利上げが遠のいたと考えてきたようだ。それが10月の株価の反発や、金利低下につながった。

再度、FRBが年内利上げの可能性を残したことで、市場は不安定になりやすい。今後の市場動向は、これまでのFRBの見解と合わせて冷静に評価すべきだ。

FOMC声明文の最重要ポイントは、年内利上げの可能性が排除されていない点だ。特に、“次回の会合で利上げを判断する際、物価の実績と予測の両方を評価する”という記述は軽視できない。

10月のFOMCを控える中、FRB関係者からは、様々な見解が示された。タルーロ理事らは、雇用の改善と物価上昇に明確な相関がみられず、利上げは物価上昇を待ってから行うべきという考えを示した。

この発言を受けて、市場はFRBの意見が割れていると考えた。中国の減速懸念も重なる中、年内利上げは困難との見方が強くなり、金利低下、ドル安が進んだ。FRB理事らの発言を受けて、多くのエコノミストが初回の利上げタイミング予想を来年に修正したことも、追加的な金利低下やドル安要因になったと言えよう。

しかし、イエレン議長が繰り返し述べてきた通り、FRBは年内の利上げの可能性を明確に示した。低金利環境が続くと見ていた市場参加者はFOMCの声明が“タカ派”だと解釈した。

その結果、市場の期待は修正され、金利上昇、ドル高とその他通貨安が進んだ。9月の米雇用統計の悪化を受けて大きく反発した新興国市場も、不安定になりつつあるようだ。

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