スポーツ

[パラスポーツ]
伊藤数子「『もっともっと伝えたい』時代の変化と共に変わりゆくウェブコンテンツ」

2015年10月30日(金) スポーツコミュニケーションズ

中継のかたちも多種多様な時代になった 写真提供:クロスコ株式会社

 パラスポーツのインターネット生中継をスタートしてから、12年が経ちました。初めての配信は2003年、電動車椅子サッカーの全国大会です。以前、このコラムでも紹介しましたが、当時応援していたチームのメンバーの中に、障がいのために医師から遠くで行われる大会への移動許可が下りず、出場できない選手がいました。その選手に「チームメイトの活躍を見てほしい」という思いで、ライブ中継を行いました。彼は自宅の部屋でユニホームを着ながら見てくれました。決して鮮明で見やすい映像ではありませんでしたが、その選手は「あぁ、いつもの癖が出た」とチームメイトのプレーを見ながら、一緒に戦っていた。まさに同じ時間、同じ瞬間を共有していたのです。

  当時の中継は携帯電話のテレビ電話機能で撮影していたので、映像は決して高画質なものではありませんでしたが、生中継には時間や瞬間を共有できる醍醐味がありました。その後、私たちが始めたインターネットライブ中継「モバチュウ」は、いろいろな競技を配信していきました。時代の進歩とともにカメラ、パソコン、携帯電話といったIT機器も進化を遂げていきました。映像の質が上がっていく中で、私たちはコンテンツの向上を目指していったのです。配信する画像にスコアを入力し、得点経過を表示しました。実況、解説をつけて、ルールをあまり知られていないパラスポーツでも分かりやすく楽しめるようなコンテンツを提供しました。

 さらには遊びの要素も加えました。中継を見ている視聴者が選手のプレーに対し、「ナイスプレー」と評価できるボタンを設け、視聴者参加型の要素を盛り込んでいったのです。また、09年のアジアユースパラゲームスでは230人の選手へインタビューを行い、それを動画配信しました。たくさんの人に視聴していただき、選手や関係者からも大変好評でした。その翌年、第30回の記念大会となった大分国際車いすマラソンでも約200人の選手インタビューを大会サイトに掲載しました。

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