『孤独のグルメ』井之頭五郎の食欲が止まらない!
"おっさんのひとり飯"がなぜこんなにも面白いのか

ドラマ『孤独のグルメ』の公式ページより

フードポルノとは一線を画す「孤高の行為」

フェイスブックなどのSNS上に料理の写真をアップすることを、欧米では「フードポルノ」と呼び、批判する向きがある。料理の撮影や公開を不快に思う料理人やホール担当者がいるのだ。他人の食べた料理を見せられることに不快感を抱く人もいるのだろう。

半面、自分の行った店を友人に紹介したり、あるいは"リア充"ぶりをアピールしたりしたいのも人情だ。外食のたび、食べた料理や店の情報を報告する人は多い。事実、SNSは外食のスタイルを一変させた。

だが、そんな風潮もどこ吹く風、一人静かに料理を堪能し、店の隅々までを観察する男がいる。輸入雑貨の貿易商・井之頭五郎だ。連続ドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京、金曜深夜0時12分)の主人公である。

2012年1月に始まった本作は、この10月からシーズン5が放送されている。大好評に支えられる形でシリーズを重ね、その勢いはまだまだ止まりそうにない。

新作の視聴率も上々で、10月16日放送分は4.4%を記録。深夜ドラマの中では断トツの1位であるのはもちろん、プライムタイムで放送されているNHKの連ドラ『デザイナーベイビー』(火曜午後10時)とも肩を並べている。

それでいて制作費はプライムタイム作品の半分程度に過ぎないはずだから、ドラマがなかなか当たらないご時世にあって、真の成功作といえる。

成功の理由は何だろうか? それは、一に原作者・久住昌之氏(57)のセンス、二に井之頭五郎役の松重豊(53)の好演、三と四はテレ東の企画力、制作を担当する共同テレビの演出力だと思う。

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