金融・投資・マーケット
日本郵政、本日公開価格が決定!
上場前に知っておきたい「儲けの構造」と「リスク」

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去る9月10日に、日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命(以下、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命という)の3社同時上場が承認され、10月19日には、ゆうちょ銀行の公開価格が1450円、かんぽ生命の公開価格が2200円と、共に仮条件の上限で価格決定されました。

そして、10月26日にはこの2社の親会社に当たる日本郵政の公開価格が決定されます。そこで今日は、この3社のビジネスモデルについて分析してみたいと思います。

日本郵政の金融窓口業務

日本郵政は5つの事業セグメントに分かれます。

1.郵政・物流事業(事業主体は日本郵便)

(a)郵便事業
全国一律の料金で公平に行う郵便サービス(国際郵便も含む)
(b)物流事業
宅配便(ゆうパック等)及びメール便(ゆうメール等)等を行う物流サービス
(c)その他
通販事業者向けの決済サービス等

2.金融窓口事業(事業主体は日本郵便)

(a)郵便・物流に係る窓口業務
郵便物の引受・郵便切手類の販売、ゆうパック等物流サービスの引受、印紙の売りさばき
(b)銀行窓口業務
ゆうちょ銀行から委託を受け、通常貯金、定額貯金、送金・決済サービスの取り扱い、公的年金などの支払い、国際や投資信託の窓口販売
(c)保険窓口業務
かんぽ生命から委託を受け、生命保険の募集や保険金の支払い
(d)物販事業
日本全国各地の名産品のカタログ販売事業とオリジナル郵便関連商品の開発し、郵便窓口と提携コンビニエンスストアにて販売
(e)不動産事業
公社から承継した不動産を開発、商業施設、住宅等の賃貸・管理事業等
(f)提携金融サービス
かんぽ生命以外の生命保険会社や損害保険会社から委託を受け、変額年金保険、法人向け生命保険、がん保険、自動車保険等を販売

3.銀行業(事業主体は日本ゆうちょ銀行)

銀行法に基づき銀行業を全国で行う。預金限度額内(通常貯金、定額貯金、定期貯金等あわせて1,000万円、財形定額貯金、財形年金定額貯金、財形住宅定額貯金あわせて550万円)での貯金業務、シンジケートローンの貸出業務、有価証券投資業務、為替業務、国債、投資信託及び保険商品の窓口販売、住宅ローン等の媒介業務、クレジットカード業務等を行う。
(a)資金運用
個人貯金が90%を占める177.7兆円の貯金を、有価証券156.1兆円(うち国債106.7兆円)や貸出2.7兆円にて運用することで収益を確保。(2015年3月末現在)
(b)資金調達、資産・負債総合管理
郵便局のネットワークを通じて、お客様から通常貯金、定額・定期貯金等を預金限度額内でお預かり。
(c)手数料ビジネス
郵便局のネットワークを通じて、替業務、国債、投資信託及び保険商品の窓口販売、住宅ローン等の媒介業務、クレジットカード業務等を行い、手数料収益を確保。

4.生命保険業

(a)生命保険業
生命保険業免許に基づき、かんぽ生命が生命保険の引受け及び有価証券投資、貸付等の資産運用業務を行う。
(b)他の生命保険会社その他金融業務を行う者の業務の代理または事務の代行
エヌエヌ生命、住友生命、東京海上あんしん生命、日本生命、三井住友海上あいおい生命、明治安田生命、メットライフ生命、アメリカンファミリー生命
(c)管理機構から委託された簡易生命保険管理業務
公社から管理機構に承継された簡易生命保険契約の管理業務の受託

5.その他

郵便事業、銀行業、生命保険業はすぐわかる事業ですが、特徴的なのは「金融窓口事業」です。これは郵便局の窓口でゆうちょ銀行とかんぽ生命から、銀行業務と生命保険業務を委託されて行う事業ですね。これが今回の日本郵政グループ3社の上場において、大きな論点となります。

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