ビーグル犬の筋肉量が2倍に増加!
~中国の研究所が「ゲノム編集」で犬を改造していた

〔PHOTO〕 iStock

中国の科学者が「Crispr-Cas9」と呼ばれるゲノム編集技術を犬に適用。実験対象となったビーグル犬の筋肉量を2倍に増やすことに成功した。

他の哺乳類に比べ、犬は生理学的かつ解剖学的に(意外にも)人間に近いとされ、「犬でやれたのなら、近い将来は人間にも・・・」という懸念も囁かれ始めた。

"First Gene-Edited Dogs Reported in China" MIT Technology Review, Oct 19, 2015

Crispr-Cas9とは何か?

上記記事によれば、同実験を行ったのは中国の広州・生物医学健康研究所(Guangzhou Institutes of Biomedicine and Health)の研究チーム。彼らはCrispr-Cas9でビーグル犬のゲノム(遺伝情報)を編集し、「ミオスタチン」と呼ばれるタンパク質を作り出す遺伝子を削除した。

ミオスタチンは動物の筋肉量を抑制するタンパク質だ。ゲノム編集によって、このタンパク質が体内で作られなくなると、当然この動物の筋肉量はどんどん増加することになる。実際、今回の実験でミオスタチンを失ったビーグル犬の筋肉量は2倍に増加したという。

ゲノム編集技術「Crispr-Cas9」は、2012年に開発された最新の遺伝子組み換え技術。従来の遺伝子組み換え技術では、科学者が狙った遺伝子を組み換えるのに1年以上の時間がかかり、その成功率も低かった。

ところが最新のCrispr-Cas9ではその期間が1ヵ月程度にまで短縮された。さらに今後は、1週間から数日にまで短縮されると見られている。また成功率も過去のやり方に比べて飛躍的に高まった。

その結果、従来は極めて難しかった遺伝子操作が「まるでワープロで文章を編集するように」簡単にできるようになるため、「遺伝子編集」あるいは「ゲノム(全遺伝情報)編集」技術などと呼ばれるようになった。

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