政局
小泉進次郎の入閣漏れにはこんなワケがあった
〜首相が漏らした意外な「ホンネ」

〔PHOTO〕gettyimages

これが自民党流「英才教育」

先の内閣改造・自民党役員人事で、自民党衆院議員・小泉進次郎に対する関心の高さに改めて驚いた。テレビ番組が安倍政権の陣容ではなく、今ひとつ根拠がはっきりしない小泉の入閣話で盛り上がったからだ。

結果は私が予想した通り、自民党政務調査会の部会長だった。

小泉が就任した農林部会長は、部会長の中でも議員の意見がとりまとめにくい部会だ。今回はとくに、環太平洋連携協定(TPP)対策という難題を抱える。小泉はなぜ農林部会長に起用されたのか、また、小泉はこの試練を乗り切れるだろうか。

小泉が入閣する可能性はテレビや新聞でたびたび報道された。その極めつけは日経新聞8日付朝刊「検証 内閣改造 ▽上 幻の『進次郎氏入閣』」だった。

《首相「できれば内閣に入ってもらいたい」
小泉進次郎氏「まだ早すぎます」
9月、復興政務官だった小泉氏に首相は入閣を打診した》

日経以外の新聞・テレビは、「小泉入閣の話がある」という程度の報道だった。具体的にそのやり取りを書いたのはこの記事だけだ。その真偽を小泉と会って確認した。

「びっくりしました。火のないところに煙は立たない、という言葉がありますが、あの記事は火のないところに煙が立った記事です。あのような話はまったくなかった」

小泉は全面否定した。念のため、首相・安倍晋三とふだん話している首相官邸要人にも問い合わせた。要人は「あの記事はひどい。具体的に見てきたように書いてあったけど、閣僚にするなんて話はなかった」と否定した。

私の取材力が不足しているのかもしれない。ただ、日経以外の新聞・テレビもこのような報道をしていない。

安倍に昨年、小泉に対する評価を直接聞いたことがある。安倍は「将来の首相候補だと思う」と高く評価した上で、次のように語っていた。

「彼は、党の部会長をやってみるといいんですよ。部会長をやると、役所と調整して党内をまとめる技術を覚えますから。私も厚労部会長を2年やりました」

安倍は小泉をじっくりと時間をかけて育てようとしている。小泉が「人気者」であることのプラスマイナスを十二分に考え、あえて陽の当たるポストには置かず、自民党議員としては必須の、多種多様な議員の意見をとりまとめるのに必要な忍耐、議員への根回し、落としどころを探る能力を培おう、というのが今回の人事の意図である。

言い換えると、自民党流の「英才教育」の一環と言える。

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