世界のエリート官僚は、こんな教育を受けている
~日本の官僚よ、「ノーパンしゃぶしゃぶの呪縛」に囚われている場合か!

2015年10月14日(水) 田村 耕太郎
〔PHOTO〕gettyimages

官僚をメンテナンスしない日本

シンガポールにいて、外から日本を見ていると、官僚も政治家も政策のネタが尽き、21世紀の政策立案で考慮すべき重要な視点である「世界の中における日本のポジショニング」を見失っている気がしてならない。

時代とともに優秀さの定義も変わるし、学生の職業観も変わっているが、そうはいってもいまだに霞が関には優秀な人材が集結していると思う。しかし、世界の官僚制度と比較して、日本の官僚制度で最も劣るのが、「官僚のメンテナンス」だろう。

日本の官僚は地頭はいいが、入省以来ほとんどメンテナンスがなされていないから、時間とともに劣化していくのだ。

欧米の後追いをすればよい時代はとっくに終わった。人口減少と高齢化が加速し、財政難に悩み、デフレからいまだに脱却できないという、日本独自の課題は深刻で、取りうるオプションも少ない。

残るオプションは、高齢者の社会保障削減や外国人労働者の活用など、国民にとって耳の痛いものばかりのはずだ。しかし、課題もとるべき政策もわかっているはずなのに、政治はなかなかそれを言い出せない。国民の耳に優しい政策で景気も人口問題も財政問題も解決しようとするのは、もう限界だ。

世界は大きく変化している。新興国の人口は増え、グローバル化とITやロボット技術や3Dプリンタ等のテクロノジーの恩恵を受け、日本と比べても遜色ない製品やサービスが台頭してきた。アメリカ経済は依然としてダントツに強いが、外交力は凋落し、中国やロシアがその機に乗じて仕掛けてくる。安全保障環境も激変中だ。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。