自民党「憲法改正」の系譜
〜吉田茂・鳩山一郎・岸信介、それぞれの憲法観

「戦後レジームの正体」第7回(前編)

鳩山一郎の改憲論

1952(昭和27)年9月12日、鳩山一郎は日比谷公会堂で政界復帰の第一声の演説を行った。憲法改正と、ソ連との国交回復交渉を訴えたのである。

――憲法はいうまでもなく独立国が拠って立つ根本法である。ところが現在の憲法は占拠下に占領軍の手によってつくられたものであり、しかも非武装が前提になっている。平和を追求するためには自衛の軍備を持つ必要がある。

鳩山一郎(1883-1959)第52-54代内閣総理大臣 〔photo〕wikipedia

吉田茂首相は戦力は持たないと言っているが、保安隊(後の自衛隊)がある。これはあきらかに戦力であり、この大矛盾を解消するには憲法改正が必要である――。

これが鳩山の強い主張であった。吉田茂首相はその矛盾をごまかしているのだというわけだ。

さらに、東西冷戦が厳しくなってきて、米ソ戦争が始まれば、このままでは日本は戦場になってしまう。ソ連はアメリカの基地がある日本を攻撃する。だから、ソ連との国交をなるべく早く正常化すべきだというのである。

当時シベリアには4万人以上の日本人が抑留されていた。このことも重大な問題になっていた。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら