起業家として本当に大活躍したいなら、ソフトバンクや楽天でなく「世界一」の成功者に学べ!

2015年10月07日(水) 田村 耕太郎
〔PHOTO〕iStock

日本は一つのローカル市場にすぎない

私は「日本を本気でよくしたい」「21世紀に世界で活躍したい」と思っているようなリーダーまたはリーダー候補生をターゲットにして発信させてもらっているので、このコラムを読まれる前に、その前提の確認をお願いしたい。「自分さえそこそこ楽しめれば人生それでいい」という人にはあまり参考にならないと思う。

先日ニューヨークに出張し、ニューヨークを代表する起業家たちに会ってきたのだが、NYで成功しているやつらは日本の3倍以上の巨大経済アメリカでさえも"ローカル市場の一つ"という見方をしていたのが印象的だった。

これはシリコンバレーでは当然の考え方だが、若い起業家たちが自分たちの残りの人生を考えれば、自国経済よりもアメリカ国外の経済の方がずっと伸び代が大きいわけだから、そこを狙うのは当たり前の話だ。

その背景には、彼ら起業家たちの大半がアメリカ生まれでないこともある。いくつかの違う国家で生活し、最終的にビジネスを発展させる目的から、資金調達や人材獲得において最も有利なアメリカを選んでいるだけであって、最初から視野が世界スケールなのだ。

シンガポールもアジアの起業家たちの拠点になりつつあるが、彼らの多くはシンガポール生まれではない。そういう意味でも、視野が非常に広い。彼らがビジネスにしようとしている課題の設定も非常に広い。当たり前だが、日本国外の起業家の多くが最初からサービスを英語でスタートできる点でも日本の起業家とは違う。

人口減少と高齢化から国内市場が縮小し続けるのは間違いないのに、いまだに「ドメスティックかローカルか」などというわけのわからない議論を延々とやっているのは日本人だけだ。

中国やインドくらいのサイズがあれば、ドメスティック視点でのビジネスもスケールするだろうが、その中国やインドの起業家たちの多くが、さらに巨大で成長する世界市場を当たり前のように視野に入れている。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。