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安保国会で大失望&赤っ恥!
民主主義とはほど遠いあの「から騒ぎ」、世界はどう見たか

不思議な国、ニッポン
大規模なデモが展開された国会議事堂周辺〔PHOTO〕gettyimages

数の論理で採決を強行した与党に、それを阻止するためとはいえ、あまりに見苦しい議事妨害をくり返した野党—良識ある民主主義とはほど遠い国会での「から騒ぎ」は世界からどう見えたのか?

見ていて恥ずかしくなる

「ここまで日本の政治が地に落ちるとは……。あれほど怒号が飛び交う喧騒のなかで、自民党をはじめとする与党が法案を強引に可決したことには、大いに失望しました。参議院でくり広げられた光景は、とても残念なものでした」

こう嘆くのはフランス紙「ロピニオン」のアジア部長クロード・ルブラン氏だ。

9月19日、安倍政権は安保関連法案を強行採決し、日本の安全保障は新しいステージに入った。だが、そこにいたる議論のやりとり、とりわけ参議院における採決の際の混乱ぶりは、日本人から見ても「こんな人たちを議員に選んでしまったのか」と恥ずかしくなるようなものだった。一連の安保国会は世界の識者たちの目にどう映ったのか。ルブラン氏が続ける。

「与党が恐れていたのは、採決が連休にもつれこんで、抗議デモが大きくなることだったのでしょう。だから、民主主義の最低限のルールも、野党を尊重する姿勢もかなぐり捨てて、採決を急いだのです。安倍政権は'14年の総選挙では安保法制の問題を前面に掲げることを避けて、経済問題ばかりを話題にしました。それなのに、今回の採決。国民の大半は騙された気持ちでしょう」

英「エコノミスト」誌・「アイリッシュタイムズ」紙の東京特派員デイビッド・マックニール氏は、「問題は安保法制の中身そのものではなく、法制化の過程にある」と語る。

「日本の憲法学者のほとんどが、安保改定にまつわる憲法解釈の変更を違憲であると認め、世論の大半が改定に反対したにもかかわらず、政府は法制化を推し進めました。議論が長引くほど、反対の声が大きくなったにもかかわらずです」