ラグビー人気が「低迷」していた単純な理由〜スクールウォーズ以後、なぜ学園ドラマで扱われなくなったのか?
〔PHOTO〕gettyimages

ラグビーが超人気スポーツだった時代

イングランドで開催中のラグビーのワールドカップで9月19日、日本代表が南アフリカ代表を撃破した。南ア代表は過去にW杯を2度も制している強豪。大金星だ。現地紙は「ラグビー史上最大の奇跡」と伝えた。

日本のテレビのニュースと新聞各紙はこの快挙を讃え、「この勝利がラグビー人気復活の起爆剤となるのではないか」などと報じた。

隔世の感だ。90年代前半までのラグビーは"超"が付くほどの人気スポーツ。筆者はそれを知る世代なので、人気復活が課題とされる日が来るとは夢にも思わなかった。当時の早明戦や大学選手権、日本選手権などのチケットはプラチナペーパーで、アイドルのコンサートチケットより手に入りにくいほどだった。

現状は違う。三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルが昨年発表した調査結果によると、「もっとも好きなスポーツ」と「よく観るスポーツ」の1、2位はともに野球とサッカーで、それ以外は大きく引き離されている。ラグビーは5位内にも入っていない。ほかの調査でもラグビーは影が薄い。

80年代までは学園ドラマの華もラグビーだったのだ。中でも高校ラグビーの名門・伏見工(京都)の大躍進劇をモチーフにした『スクール☆ウォーズ~泣き虫先生の7年戦争~』(TBS、84年)は大当たり。2クール(6ヵ月、全26話)の平均視聴率は15.6%をマークした。

制作は『赤いシリーズ』(同、74~80年)などで知られる大映テレビで、主役の熱血教師・滝沢賢治に扮したのは山下真司(63)。同社と山下の代表作の一つになった。ラグビーというスポーツの人気上昇にも一役買ったに違いない。

それ以前の60年代半ばから70年代の半ばに日本テレビが放送した学園ドラマシリーズにもラグビー部を物語の中心に据えた作品が多かった。夏木陽介(79)が主演した65年の第1作『青春とはなんだ』の舞台がラグビー部だし、中村雅俊(64)が主演した74年の最終作『われら青春!』もそうだった。

当時は学園ドラマを見た多くの小中学生たちが、「高校生になったらラグビー部に入って、青春するぞ!」と自然に考える時代だった。当時はラグビー部のある中学が数少なかったので、「ラグビーは高校から始めるスポーツ」というイメージが強かった。

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