住みたい街2015
2015年09月17日(木) 阿部等

【沿線革命060】鬼怒川の堤防決壊は、上流ダムを適正に管理していれば起きなかった!?

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水没したエリアは徹底的な大雨が降ったわけではなかった【PHOTO】gettyimages
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「大雨と鉄道」をテーマに原稿を書くために調べを進めて驚愕した。鬼怒川の堤防決壊は、実は防げたのではないか。

台風18号による水害

さる9月9~11日、台風18号がもたらした「50年に一度」と言われる大雨により、北関東・東北地方において多くの水害があった。17日1時時点の情報で死者8名である。

今回の水害では、1年前の広島のような土砂崩壊ではなく、川の堤防の決壊と越水が目立った。特に、茨城県常総市の堤防決壊では、約40平方kmが浸水し、1万戸以上が床上または床下浸水した。

各住宅や施設に取り残され人たちを、自衛隊がヘリコプターから吊るしたロープで一人一人救出する様子がテレビで繰り返し放映され、その冷静で勇敢な活動が高く称賛された。

一方、今回の堤防決壊と、20年近く前の私の鉄道水害の経験がダブり、鬼怒川の上流ダムを適正に管理していれば、下流での堤防決壊は起きなかったのではないかと思えてならない。

長野での鉄道水害の経験

JR東日本に勤務していた頃、様々な立場で様々な災害を多数経験した。その内の1つが長野での水害である。手元に記録を持っていないので、時期や細部は記憶の範囲で書く。

保線区の助役をしていた1997(平成9)年前後、大雨が降った翌日くらいに、川と並走している線路の盛土が崩壊し、数日間不通となった。その時には雨がやんでしばらく経っており、どうして崩壊したのか不思議だった。

後日、上流のダムが大量の水を放流して急流となり、それにより川底で盛土擁壁(ようへき、盛土が崩れないようにするための石やコンクリートによる壁)の底部が洗掘(せんくつ、水で洗うように掘り崩されること)されたせいだと判明した。

そして、ダムの放流の加減により、下流で思いも寄らないことが起きると実地に学んだ。

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